2005-08-19日本美術そうだったのか通信
Vol.58 新コラム登場

□■□■  「日本美術そうだったのか通信」 Vol.58
発行 有限会社アートオフィスJC・秋華洞
http://aojc.co.jp/  アートオフィスJC
http://www.syukado.jp/ おんらいんぎゃらりい秋華洞
現在発行部数5,477通(独自配信1,983  まぐまぐ 3,446 melma!48)
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<本マガジンの説明>
日本美術の鑑賞界のホットニュース、古今国内東西の作家のエピソード、美術業界
裏話など、日本美術をより楽しむための情報をお届けします。
アートオフィスJC・秋華洞提供。
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まだ夏休みの方もいらっしゃるかもしれませんね。

アートオフィスJC・秋華洞の田中千秋です。

画商・画廊は夏に長期休暇を取るところが多いのですが、弊社はもう今週の
月曜日から活動を開始しております。この夏、東京にお寄りの方は是非遊び
にいらしてくださいね。私どもの画廊は、銀座・数寄屋橋交差点の一階に大
きな本屋さん(旭屋書店)の入っている阪急百貨店から5分くらいの所にあ
ります。

あ、ついでながら、最近、近所の西銀座地下駐車場のサービス割引券[10
%]の発行を開始しました。お車でも安心してご来訪いただけます。

※割引券実物写真
http://k.d.cbz.jp/t/h4vn/509pz400e8nsekk9wz
参考:西銀座駐車場HP
http://k.d.cbz.jp/t/h4vn/509p0400e8nsekk9xz

ふらーりと、いらしても楽しめるように、その時々で思いつきのディスプレ
イをした常設展示をしております。日々新作を入荷していますので意外な出
会いがあるかも。冷房も効いてますヨ。お茶の一杯も飲んでいってください
ませ。

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さてさて、バタバタのカタログ発行から早1、2週間位(まだ追加発行中で
すが)が経ちました。また、ご感想を多数お寄せいただきありがとうござい
ました。

その中でも、東京の佐藤しおりさんから、嬉しい感想をいただきましたので、
一部、掲載させていただきます。

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お礼が遅くなりましたが、カタログを有り難うございました。いただけると
は思っていなかったのでびっくり。嬉しかったです。
メルマガで紹介された作品が多く出ていましたね。小杉放菴氏の作品は、モニターで
見たのより紙の状態がよく分かりました。

今回のカタログの中で、一番のお気に入りは河合魚工藤(!こんな漢字に変
換されるなんて!)もとい川合玉堂氏の作品です。
玉堂美術館に行ったときは「作品より庭の方がいいじゃん・・・」なんて神をも畏れ
ぬ発言をしていたのですが、いろんな作品が集まった中で見ると、この方の存在感は
頭一つ違うかなあ。なんて思います。いや勝手にそう感じているだけですが。

別紙エクストラ通信も面白く読ませていただきました。「気韻生動(!一発で変換さ
れた!)」とは、良い言葉ですね。
辞書で調べると気韻は上品なおもむき、韻はみやびな様、生動は生き生きと動くこと
・・・とありました。ひらたく言えば、品格が大事ということでしょうか。
どんなモチーフでも、どんな描き方をしても、品のあるなしが結局は作品を左右する
のだと思っています。ので、そういうふうに解釈しています。
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モニターより紙のほうが見やすい、というご意見、たしかにそういえる部
分ありますね。印刷、の再現性には、パソコンの画面が適わない面がありま
す。「おんらいんぎゃらりい」も頑張りますけど。

玉堂作品、頭一つ抜けているとのこと、確かに、老成した洒脱さといいま
すか、風格が違いますね。そういうことが「値段」とか「権威」でなく、感
じたままのところで作品を見て、あらためて感じる、というのが大事かもし
れませんね。

「そうだったのか通信エクストラ」の感想もありがとうございます。これ
は今後も続けたいと思います。ゆくゆくはカタログ添付以外の郵送通信、F
AX版も刊行の予定です。

そうそう、今回のメルマガからモバイル版(携帯メール対応版)を出します。
携帯アドレスで登録ご希望の方、登録フォームはこちらです。

「日本美術そうだったのか通信・モバイル版」
http://k.d.cbz.jp/t/h4vn/509p1400e8nsekk9xz

さてさて、お蔭様ですでに何件かご注文をいただきました。

すでにお買い上げいただいたのは、カタログVOL.2の[3][4]与謝野晶子短冊、
[17]武者小路実篤の掛軸、[30]須田剋太の抽象、[28]平松礼二になります。

その他の作品については、一部、展覧会出品などの要請があった場合を除き、
弊社画廊(または職場・滞在先など)でご覧いただけますので、お気軽にご
連絡下さい。

そして、今回のカタログ請求がまだの方は、間に合いますよ!

以下の請求フォームからご請求下さい。

よろしければ複数ご請求いただき、ご友人にも差し上げてください。また、
営業電話なんか掛けたりしませんので、ご安心を。(配送の都合上、お電話
番号の記入をお願いします。)

カタログ誌「秋華洞」Vol.2  2005夏号 請求フォーム
http://k.d.cbz.jp/t/h4vn/509p2400e8nsekk9xz

また、ご請求されたのに、万一、届かない場合は、info@aojc.co.jp また
は、このメールへのお返事でその旨お申し付け下さい。至急対応いたします。

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「書画・鑑定マニュアル」ご予約開始のお知らせ。

好評のうちに、初版500部の配布を終えた、弊社会長・田中自知郎筆『書画
・鑑定マニュアル 〜混迷と誤解に満ちた「鑑定」の核心にせまる』ですが、
増刷を予定しております。

現在も大変引き合いが多く、嬉しい悲鳴を上げております。

そこで有料への切り替えを予定していたのですが、現在まだ検討中です。送
料のみいただく、実費をいただく、いやさらなる無料奉仕などの案がありま
すが、さてどうするか。ある意味この本、私どもの名刺代わりの本でもあり
ますので、無料配布を続けたいとも思っているのですが、いずれにしても、
ご予約いただいた方には、方針決定しだい、お知らせの上、送付いたします。

そうですね、えーいメンドクサイ、有料・無料配布にかかわらず、先着100
名様には無料でさしあげますので、下記フォームからご予約下さい。内容的
にはしっかり値打ちのある本であることは保障します。

『書画・鑑定マニュアル請求フォーム』
http://k.d.cbz.jp/t/h4vn/509p3400e8nsekk9xz
※ページ上部に内容紹介やご感想が続いて、ページ最下部に請求フォームが
ございます。

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今週の入荷情報
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■藤井勉『新しい季節』 (ふじいつとむ・あたらしいきせつ)
http://k.d.cbz.jp/t/h4vn/509p4400e8nsekk9xz

秋華洞初登場、藤井勉先生の作品です。

藤井勉先生は秋田生まれの岩手県在住。現在50代後半のはずです。

先生はずっと三人の娘さんを題材に描いてきました。

三人の娘、それぞれの成長段階の肖像に、洋装のおでかけ着であったり、浴
衣を着せてみたりとバリエーションはあるものの、ほとんどの作品が愛娘の
静かな表情を写し取ることに、精力が集約されています。

ある意味でワンパターンなのですが、そのことで悪い印象が少しもなく、む
しろ、ひとつの対象に対する姿勢を静かに深めていく行為に好感を覚えます。

愛娘を描き続けた作家、というと、真っ先に思い出すのが「麗子像」の岸田
劉生ですが、劉生は後半生、京都のとある美術関連の人物に肉筆浮世絵の
「でろり」の美を紹介されて、その後「でろり」の「麗子」を描きます。

劉生の「でろり」は観念的な所から入ったような気がして、私は今のところ
好きではないのですが、藤井先生の絵はもっと愚直で、素直で、そのことで、
娘たちに対する「まなざし」だけが純粋に浮かび上がってくるような気がし
ます。

さて、本作は、可愛らしい、黄色い水玉もようの浴衣(ゆかた)を着た肖像
ですね。

10歳くらいなのでしょうか。どの娘さんか当てられるほど私は詳しくないの
ですが、端正に、優しく仕上がっている作品だと思います。

画題はキャンバス裏に書いてあるのですが、『新しい季節』。なぜ、この画
題なのか。おろしたばかりの浴衣を着せて、新しい夏の到来を迎える、みず
みずしい気持ちを意味するのかな、と想像します。

藤井勉『新しい季節』
キャンバス・油彩・額装
3号F 本紙27.3×22 cm 額装45.5×40.5 cm
良好
画中にサイン
http://k.d.cbz.jp/t/h4vn/509p5400e8nsekk9xz

8月19日現在の価格設定は今回ちょっと安すぎて作品に申し訳ないかもしれ
ません。いわゆる「発表価格」(デパート店頭の目安)はおそらく倍以上だ
と思います。秋華洞、今だけの内緒の価格です。

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パンパかパーン!新コーナーです。
博多から来た女子社員・イヤマが担当します。
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イヤマの☆★☆今週のステキさん★☆★
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★☆★今週のステキさん★☆★

ある日の社長のつぶやき。

「イヤマさんってさぁ、
ふたことめには“ステキ〜!”って言うよねぇ」

あ、バレちゃってましたか。口癖のひとつですね、確かに。
日々、つい口にしてしまう「ステキ!」。せっかくですので
ここはひとつ、あちらこちらのステキさんたちを紹介していく、
というのもまたステキなことではありませんか。

メルマガスペースちょっとだけ拝借。
ごゆるりと、お読みいただければ幸いでございます。

(ところで「ふたことめには〜」の例えについて。
普通は良くないことを言う時に使うんじゃありませんか、社長?
というツッコミ。今回に限り、見送っておきましょうか)

☆★☆

記念すべき第1回めのステキさんは、今月からアルバイトに
来てくれている、大谷泰生(おおたに・たいせい)くんです。
すっきりしたお顔立ちのフレッシュマン、当店の最年少男子。
(なんと、わたくしとの年齢差は丁度ひとまわりだそうで…)

彼のステキなところは、何と言ってもその素直さと謙虚さ。
23歳の若き青年が発する言動には、社会経験人生経験その他
もろもろ経験豊富なオニイサマオネエサマ(オジサマオバサマ?)の
チェックが怒涛のように入るのですが、

彼はいいですね。社内総小姑のようなこの状態にメゲることなく、
ひとつひとつに真摯に耳を傾け、改善していこうとしている様子。
なんだかんだ言って、みんなおおたにくんのこと、気になってしょうが
ないんでしょう。オコゴトは、彼に対する愛情の裏返し、なんですね。

そんな大谷くんの今いちばん課題は、
“社長の知人を装って営業コールをかけてくる人”と、
“お客様や、社長のほんとうのお知り合いの方”との違いを
見極めること!

これがなかなか難関なようでして、
「繋ぐべきか、繋がざるべきか」。

受話器を持ったままオロオロオタオタウロウロしてみたり、
うっかり強引なセールスさんの電話を社長に繋いでしまったり。

「うわ。またやったー」と頭を抱え自省ポーズをとることも
しばしばなのですが、それがまた、カワユイ!んです。
(あ、変な意味ではありませんよ。念のため)

これからも、今のまっすぐさを保っていってほしいものです。

メルマガをお読みのみなさま、電話やメールで大谷に接する機会が
ありましたら、どうぞあたたかいエールを送ってあげてくださいませ。
もちろん、愛のオコゴト、叱責も大歓迎でございます。

ガンバレ!おおたにくん!
世間の風は冷たい?それとも…?

あ。人にばっかり言わず、わたくしも精進せねば!
…がんばります(笑)

★☆★

さて。

次回は誰をネタに…いえ、ご紹介いたしましょうか。
社内外のステキさんのステキさ加減を、ステキなエピソードを
交えつつ、お伝えしていけたらなぁと思っています。

お読みいただき、ありがとうございました!

・今週のステキ度…☆☆☆☆☆

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(以下田中)
えー、私にヘンな営業電話を繋ぐかどうか、ということ本当は、別に重要事
項じゃないんです。ただ、ほとんど「オレオレ詐欺」まがいの「営業電話」
も多いのも事実で、彼には、そうした電話を見分けることを通して、「人物」
の「目利き」ができるよう、人に騙されないようになって欲しい、とは思っ
てるんですけれども、ね。

(特集 天田愚庵は今週はお休みさせていただきました)

☆☆☆☆☆☆☆☆☆
おまけコラム 白洲正子つづき その2

『いまなぜ青山二郎なのか』は、読み終わりました。

そのなかで、「真贋」に関して、彼女らしい、率直で本質的な文がありまし
た。切れ味するどくて、痛快なので、次回にでも紹介します。(今本が手元
に見当たりません)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆

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最後までお読み頂き有り難うございました。

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東京都中央区銀座6-4-8 曽根ビル7F
代表取締役 田中自知郎・田中千秋
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主に日本の美術品・古美術品を中心に、幅広く取り扱っております。

近代絵画・現代絵画を軸とし、さらに、鎌倉・室町時代より、現代に至る
まで、あらゆる分野で活躍した画家・高僧・武将・文人・歌人・俳人の手に
よる絵画・書蹟、時代屏風、絵巻、古文書、古写本、古版本、稀覯本(きこ
うぼん)を専門とし、その他、彫刻、工芸品、茶道具など、多岐にわたって
対応致します。

弊社は平成15年に設立、平成16年に開店致しましたが、50年近く美術業界
で活躍した代表・田中自知郎が息子・田中千秋と共に新たに設立致しました。

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