「裸婦」
価格お問い合わせください
サイズ11.8×10.9(31.4×30.7)cm
素材キャンバスに油彩
備考額装
画中にサイン、キャンバス裏にサイン
田村一男鑑シール
東京美術倶楽部鑑定書
大正13年作
作品番号A2-98-213
作品解説
空と水面の鮮烈な青、明暗を際立たせた草木の階調、黒髪の裸婦はその色白の肌にさえ多彩な色合いを浮かび上がらせ、野外に降り注ぐ清新な陽光を思い起こさせる。「私は色が見えすぎてその取捨に困る」と語るとおり、自然光の色彩効果を遺憾なく引き出す技巧は、フランスで外光派のラファエル・コランに師事した岡田の真骨頂であろう。かたわらの白布の存在から、西洋の伝統的な水浴図を踏襲したと思われる本作。小品を感じさせないほどに画家の凝縮したエッセンスが注がれている。
岡田 三郎助(おかだ さぶろうすけ)
明治2(1869)佐賀~昭和14(1939) 洋画家。はじめ曾山幸彦に、ついで堀江正章に師事。柔らかな光の注ぐ風景の中の裸婦や、肖像画に優れた。1896年、黒田清輝らと共に白馬会の創立に参加し、東京美術学校西洋画科助教授に就任する。翌年渡仏し、ラファエル・コランに師事。審査員をつとめた第1回文展では出品作《紅衣婦人》、《萩》など、次々と着物姿の婦人像を発表し、高く評価された。明治45年、藤島武二と本郷洋画研究所を設立。昭和12年、第1回文化勲章を受章。
最新カタログ
カタログ誌
秋華洞
Vol.77
2024「冬号」
美術館とは ひと味ちがう、自分だけの「お気に入り」を探してみてください。
最新カタログのご請求