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作品解説
人から分けてもらい受け、竹田荘に栽培していた大明竹は、明朝より舶来せしものという。当時すでに明の滅亡から二百年が経とうとしていたが、竹田はその竹に望郷の思いと亡国への悲嘆を感じ取った。しかし画に悲壮感はなく、竹の葉のしなやかさに見立てた唐美人は凛として子孫繁栄の吉祥性を帯びる。箱書によれば明治には竹田荘にその姿も見られなかったとされるが、濃淡を変え渇筆を含むなど墨の表情豊かに描かれる竹の、風を受けて揺れた葉が鳴らす声は今もこちらに聴こえてくる。
【読み】
白木長鑱一柄使妻自
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白木長鑱一柄使妻自
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田能村 竹田(たのむら ちくでん)
安永6(1777)豊後~ 天保6(1835) 文人画家。名は孝憲、字は君彝。別号に九畳仙史、随縁居士など。儒学、漢学を唐橋君山、伊藤鏡河らに師事し、『豊後国志』の編纂に携る。絵は谷文晁、淵野真斎らに学び、中国画の研究や多くの文人墨客との交流により独自の画風を確立し、詩歌や書、茶香、華道共にも優れた才能を示す。交際のあった人物に浦上玉堂、上田秋成、頼山陽、岡田半江、青木木米など。養継子の直入他、多くの弟子も育てた。代表作に《松巒古寺図》、《亦復一楽帖》など。
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