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![月岡 雪鼎「被綿図」](https://www.syukado.jp/-/wp-content/uploads/2020/01/2-91-236-02-217x700.jpg)
![月岡 雪鼎「被綿図」](https://www.syukado.jp/-/wp-content/uploads/2020/01/2-91-236-01-260x700.jpg)
「被綿図」
作品解説
官女が捧げる盆の上には五色の綿。几帳に掛かる袋には茱萸(しゅゆ)の枝。重陽の節句に行われた宮中行事のひとつ、被綿(きせわた)の様子である。九月八日の夜に菊の花に被せた真綿は、翌朝にはしっとりと露を含む。その綿で体を拭い、香気を放つ茱萸を飾れば、悪気を遠ざけ長寿を保つことができるとされた。ふんだんに用いられた朱が晴れやかな、寿ぎの一幅である。
月岡 雪鼎(つきおか せってい)
宝永7(1710) 近江~天明6(1786)大坂 月岡雪斎、月岡雪渓の父。号に信天翁、露仁斎等。狩野派の高田敬輔に師事、西川祐信の影響で風俗画家となる。絵本類、肉筆美人画、秘画などが数多く残されているが、中でも肉筆美人画を得意とした。
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