2010-06-14日本美術そうだったのか通信
『日本美術そうだったのか通信』Vol.220 文化の力は核弾頭に勝る

2010/6/14発行

発行 株式会社 秋華洞 http://aojc.co.jp/
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もくじ
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・ご挨拶&お知らせ
・最新カタログ『初夏』号 見どころを一足先にご紹介
・社長メッセコーナー:千秋のそうだったのかニュース 
 文化の力は核弾頭に勝る
・カタログ23号「春」よりご紹介 ~夏目漱石の親友!? 津田青楓~
・ネットで愉しむ秋華洞

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■□■ ご挨拶&お知らせ □■□■□■□■□■□■

 最近、秋華洞スタッフが社長に続けとばかりにTwitter(ツイッター)をはじ
めました。会社でのちょっとした出来事や新作情報、イベントの告知などをいち
早くつぶやいていく予定です。ちなみに今回のカタログ最新号『初夏』にも、英
語のタイトルが“Twitter”となっているものがあります。お時間のある方はぜ
ひ探してみてくださいね。

ツイッター『秋華洞』

ツイッター『田中千秋』

さて、今回も社長のコラムから最新カタログのお知らせまで、耳寄り情報満載で
お届けします。ぜひ最後までお付き合いください!

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■□ 最新カタログ『初夏』号 見どころを一足先にご紹介 ■□

 毎回紆余曲折、悲喜こもごもありながら取り組んでいるカタログ編集。やはり
ものを作るということは、たとえそれが他者の知恵と才能を拝借して完成するカ
タログであっても、生半可な気持ちでは成しえないのだなぁ、とあらためて思い
ます。秋華洞スタッフ渾身の最新号、どうぞお楽しみに!

 ちなみに今回は上村松園を筆頭に上村松篁、岡本秋暉、杉山寧、児玉幸雄、児
島善三郎などなど、豪華な顔ぶれの競演が実現。さらには奇才・伊藤晴雨の超
“ビッグ”な2作品に加えて平櫛田中の書、高浜虚子の俳句、江戸期に活躍した
窪俊満や黄檗鶴亭の貴重な作品まで、ページをめくるたびにワクワク感がこみ上
げてくる素敵なラインナップになっております。

今なら無料でお試しカタログを請求できます。「まだ見たことがない」という方
はぜひご一報を!

カタログ会員申込み または 今号のみ請求の窓口は↓まで。
https://www.syukado.jp/jp/support/catalog/mpmailec/form.cgi

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■□ 社長メッセコーナー:千秋のそうだったのかニュース ■□
文化の力は核弾頭に勝る

ちょっとキャッチな題つけてみましたが、私が我が意を得たり、というコラムを
「国家の品格」の藤本正彦さんが週刊新潮詩号に載せていたので、少し触れたい
と思います。

以下私の要約(6月17日号)
 七つの海を支配したイギリスも、武力の背景には文化の力があった。ディケンズ、
ブロンテ姉妹、ダーウィン、マクスウェル・・・。ドイツも然り。第二次大戦後
のアメリカの力も、背景には世界に冠たる学問力にある。
「世界に覇を唱える条件は学問、文学、芸術など文化の力につきる。」今中国
が覇権を目指しているが、懸念には及ばない。彼らの国は自然科学の世界のノーベ
ル賞もなければ、したがって技術もない。

最後の中国の事は心配するな、という意見は私は幾分楽観的すぎる気もするので
すが、けれど本質を言い当てていると思いました。虚勢や金の力も去ることなが
ら、心から畏怖されるほどの文化力が、本当の「成長」には必要であると。しか
し私たちの国については「心配」するべきかどうか、この文章には言及されてい
ません。

 日本については、自信を回復するべき分野と、反省して伸ばさなければいけない
部分があるでしょう。もともと培ってきた日本美術・文化については、その精神
性も含めて、他に真似のできない水準がある事は知っておくべきですし、日本が
アジアで歴史的に果たしてきた政治的役割も評価するべきでしょう。一方で、海
外からの留学生がドンドン来る、という研究環境が比較的薄いらしい事は勿体無
いことで、留学生も含めて海外からのお客様に素敵な「日本」を味わってもらう
パッケージは様々な分野で必要でしょう。大学などの改革も必要ではないでしょ
うか(現状をあんまり知らないのでいささか無責任な意見ですが)。

 私事ですが、夏休みに私は「星野リゾート」に家族で遊びにいく予定です。田舎
のリゾートに、いきいきした「体験」をパッケージで盛り込むことで、魅力を倍
増させた星野リゾート。「日本」もそういう「楽しさ」「文化力」を提供出来る
ように頑張りたい。技術もソフトも、レジャーも芸術も・・・。まずは私たち自
身、自分の国の良さを知るべきなのでしょう。

 一体いくつの核弾頭が周辺諸国から私たちの国に向いているのが知りませんが、
畏怖して撃たせないだけの「文化力」を持ちたいものです。

田中千秋社長のブログ『丁稚ログ』
http://www.aojc.co.jp/blog/

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■□ カタログ23号「春」よりご紹介 ~夏目漱石の親友!? 津田青楓~ ■□

 今回はカタログ23号より、これからの季節にぴったりな掛軸をご紹介。

 津田青楓は明治13年に京都で生まれました。生家は代々生け花「去風流」の家
元で、兄に華道家の西川一草亭がいます。長男が重んじられる時代と家柄におい
て、青楓は丁稚に出されたりと苦労も多かったようですが、“美”を尊ぶ血筋は
たしかにその体に受け継がれ、四条派の画法から油絵まで、名だたる師の下でめ
きめきと身につけていきました。

 日露戦争後には安井曾太郎と共にフランス留学を果たし、パリの美術学校でジャ
ン・ポール・ローランスから指導を受けます。帰国後まもなく上京した青楓は、
ひょんなことから夏目漱石と知り合い、油絵を教えるなど親しい付き合いを続け
ました。

98才でその生涯を閉じるまで、短歌に良寛の研究、新文人画といわれる独自の画
風を追求するなど、さまざまなことに挑戦し続けた青楓。“美術”の枠を越えて
“文化”を創造する賢者との親交が深かったのも頷けます。

カタログNo.31『珠々玉槿花』は、扇面図ならぬ絵に描かれたうちわに槿花(ム
クゲ)などの植物が描かれた涼やかな一作。扇部いっぱいに伸び広がる葉のおお
らかな筆致と、上品なムクゲの紅色が、観る者の心の風通しを良くしてくれます。

梅雨のジメジメにも、夏の暑さ対策にも効果のありそうな一品です。

津田青楓『珠々玉槿花』
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/type/kake/A10-0021.html 

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■□■ネットで愉しむ秋華洞 ~新着作品~ ■□■□■□■□■□■

□ 中村草田男 『萬緑の中や…』
大人は“生まれたて”に憧れる

http://www.syukado.jp/jp/search/detail/type/fude/A09-0665.html

□ 棟方志功 『踊妃の柵』
棟方さんのリズミカルな彫刻刀の音が聞こえてきそうです

http://www.syukado.jp/jp/search/detail/type/jpn/A10-0091.html

□ 青山亘幹  『祇園会の頃』
その横顔に、恋しちゃってもいいですか?

http://www.syukado.jp/jp/search/detail/type/jpn/A10-0055.html

□ 池田輝方 『菊の使』
物語のはじまりを予感させるひとコマ。

http://www.syukado.jp/jp/search/detail/type/kake/A10-0126.html

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■□■ご感想をお待ちしております!■□■

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弊社は50年にわたり日本美術商として活躍した代表・田中自知郎が長男・
田中千秋と共に、平成15年に「有限会社アートオフィスJC」として設立され、
その後平成18年に「株式会社秋華洞」と商号変更致しました。

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