2010-06-22日本美術そうだったのか通信
『日本美術そうだったのか通信』Vol.221 最新カタログ『初夏』号完成!!

2010/6/22発行

発行 株式会社 秋華洞 http://aojc.co.jp/
おんらいんぎゃらりい秋華洞 http://www.syukado.jp/

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もくじ
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・ご挨拶&お知らせ
・最新カタログ『初夏』号 見逃したら損します!
・社長メッセコーナー:千秋のそうだったのかニュース 
・ネットで愉しむ秋華洞…最新号よりご紹介

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■□■ ご挨拶&お知らせ □■□■□■□■□■□■

 秋華洞カタログVol.24『初夏』、ようやく完成いたしました!現在、スタッフ
総出で地道に発送作業中。梅雨入りのこの季節にふさわしく、伊東晴雨の『風神
雷神』が表紙を飾る秋華洞渾身の一冊、ぜひお楽しみいただけると幸いです。

 さて、今回は新作カタログの見どころを中心にお伝えいたします。ぜひ最後ま
でお付き合いください。

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■□ 最新カタログ『初夏』号 見逃したら損します! ■□

 今回のカタログ初夏号には、あまり市場に出ない珍品や大作がたくさん掲載さ
れています。

 上村松園、上村松篁の親子競演を皮切りに、江戸期に活躍した浮世絵師・窪俊
満の肉筆の掛軸、伊東若冲の画風に影響を与えたといわれる黄檗鶴亭が描くツル
の大群、平櫛田中の書、杉山寧の若書き、“幻の画家”と称された橘小夢の美人
画など、ページをめくるたびに胸の高鳴る豪華ラインナップが実現いたしました。

 中でも官能的な女性の責め絵を描く鬼才・伊藤晴雨の大作2点は必見。『葛飾
北斎像』は、タテヨコ2メートル近い大画面に、自宅とおぼしき簡素な家の縁側
で物思いにふける北斎の姿が描かれています。
 表紙にも採用した『風神雷神』は、数々の名だたる絵師が挑んできた伝統的な
画題を、晴雨ならではの躍動感あふれる筆致で表現した、こちらも横2メートル
ある大作です。

 日本美術専門の秋華洞といえども、これほどの名役者が勢揃いすることはめっ
たにありません。カタログを見て気になる作品と出会った方、「まだカタログを
見たことがない」という方、ぜひお早めにご一報ください。

カタログ会員申込み または 今号のみ請求の窓口は↓まで。
https://www.syukado.jp/jp/support/catalog/mpmailec/form.cgi

秋華洞スタッフブログ カタログの中身を一部ご紹介しています
http://www.aojc.co.jp/staff_blog/

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■□ 社長メッセコーナー:千秋のそうだったのかニュース ■□

今回のカタログは、ともかく切り口がたくさんあるのが特長で、かなり珍しい、
優れた作品が多く掲載されています。 カタログをご覧になれば一目瞭然なので
すが、有名・無名の画人が、以下に優れた仕事をしてきたか、という記録として
見てみるのもいいと思います。

 まず一発目。

 鈴木百年は上村松園の最初の師匠である鈴木松年のオヤジさんですね。百年、松
年、この親子は上村松園の生涯を小説化した宮尾登美子の『序の舞』にも登場し
ます。たしか「千年」という名前に変更されていました。この小説内では、ダー
ティなイメージで登場していますが、この親子は、技量は高く、たまに作品を見
かけると、独特のケレン味と、まだ江戸の匂いのする画壇にあって、うまく近代
的な描写と漢画風の枯れた味をミックスした画風になっています。

 カタログ掲載作は観光名所でもある日光霧降の滝。水墨の筆の勢いと、画面いっ
ぱいに描かれた滝つぼの迫力がいいですね。滝、というテーマは那智滝図以降何
千回描かれたかわからないテーマですし、北斎の名高い瀧巡りシリーズもある訳
ですが、この時代の自分しか描きえない作品を遺そうと言うさりげない自負が伝
わってきます。

 No.02の窪俊満も、オススメです。結婚やお正月などのお祝い事に、こんなにウ
イットがあって洒落た作品はないでしょう。どちらかと言えば、「美人画」のイ
メージが強い窪俊満ですが、狂歌の選者になるほどの「文人」、今の言葉で言え
ば文化人ですね、その側面が強く出た作品ですが、福禄寿のヘンテコな漢字から、
蜀山人の狂歌、そしてガメラみたいな鋭い目つきの亀に乗った寿老人の流れがス
ムーズ。贅沢な作りで、色遣いも美しい。「亀の甲より年の功」という諺をひっ
くり返して「年の甲より亀の甲」としています。年寄りの知恵はスバラシイね、
という一般通念をちょっとからかって、だけど、人間の浅知恵より凄いモノある
んじゃないの、この掛軸かけてごらんよ、ずうっとご利益あるよ、と語りかける
ようです。

 No.03鶴亭。
 現在、千葉市美術館(略してチバシビ)で開催中の、『伊藤若冲 アナザーワー
ルド展』で、15点もの鶴亭が展示されているので、もうご覧になった方も多い
でしょう。

※千葉市美術館 伊藤若冲アナザーワールド展
http://www.ccma-net.jp/exhibition_end/2010/0522/0522.html
※同上 出店リスト(PDF)
http://www.ccma-net.jp/exhibition_end/2010/0522/list_0522_2.pdf

 この展示でも分かる通り、伊藤若冲の世界観に大いに影響を与えたことで知られ
る鶴亭が、な、なんと、あなたのご家庭にも、このお値段で、キャーっ信じられ
ないですねえ、という作品ですね。一羽一羽を描き分けた飛来する鶴の描写は、
あらゆる動物、とくに鳥の群集描写に優れた若冲ワールドを惹起させる作品です。
実はこの浜辺の松の描写、中央に白身を残して、輪郭に色をつけるやり方も、若
冲は学んだようです。鶴亭は、彩度の低い絵の具で、抑制的に文人風味な味を残
しています(なにしろ黄檗宗のお坊さんですから)が、これを若冲のトランスが
かった粘着質のパワーでネットリ変換すると、「動植綵絵」になる、という訳で
す。
 若冲の事はおいておくとしても、このディーテイル、近くに寄って御覧下さい。
楽しいですよ。

 と、いうことで、この調子で紹介していくと、一年ぐらい掛かりそうですが、皆
さんに各作品が愛されることを願っております。

田中千秋社長のブログ『丁稚ログ』
http://www.aojc.co.jp/blog/

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■□■ネットで愉しむ秋華洞 ~新着作品~ ■□■□■□■□■□■

□ 橋本雅邦 『雪景山水』
墨一色で、雪を描く妙技

http://www.syukado.jp/jp/search/detail/type/kake/A10-217.html

□ 野村文挙 『月瀬ノ景』
二階にいるのは誰でしょう

http://www.syukado.jp/jp/search/detail/type/kake/A2-85-110.html

□ 松本姿水  『社頭暁』
今にも小さな神様が、社からひょっこり現れそう

http://www.syukado.jp/jp/search/detail/type/kake/A10-200.html

□ 渡辺省亭 『福寿草』
花言葉は「永久の幸福」、人類みんなの願いです。

http://www.syukado.jp/jp/search/detail/type/kake/A2-85-121.html

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■□■ご感想をお待ちしております!■□■

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秋華洞メルマガ編集担当、林久美子がお送りいたしました。

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弊社は50年にわたり日本美術商として活躍した代表・田中自知郎が長男・
田中千秋と共に、平成15年に「有限会社アートオフィスJC」として設立され、
その後平成18年に「株式会社秋華洞」と商号変更致しました。

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