春休み企画としてユーモアあふれる戯画や判じ絵の浮世絵を展示します。
戊辰戦争の風刺画、地震後に出版された鯰絵、かわいい猫のおもちゃ絵も。親子で楽しめる展覧会です。


展示作家:歌川広重、歌川国芳、月岡芳年、歌川国政 ほか
春休み企画としてユーモアあふれる戯画や判じ絵の浮世絵を展示します。
戊辰戦争の風刺画、地震後に出版された鯰絵、かわいい猫のおもちゃ絵も。親子で楽しめる展覧会です。


展示作家:歌川広重、歌川国芳、月岡芳年、歌川国政 ほか
展覧会情報
会期2019年3月29日(金)〜4月7日(日)
会場ぎゃらりい秋華洞
時間10:00〜18:00
備考会期中無休 入場無料
※小学生以下のお子様連れのご来場でポストカードプレゼント!
鯰が地震を起こす?
「大都会無事(おおつえぶじ)」
「大都会無事(おおつえぶじ)」

鯰の力士が要石(かなめいし)ならぬ火難目石(かなめいし)を持ち上げている。これは俵などの曲持ちを見せる「力持ち」と呼ばれる大道芸人の見立てである。江戸時代後期に流行した近江の国大津発祥の俗曲「大津絵節(おおつえぶし)」をもじったもの。

ここがポイント
鯰絵(なまずえ)は安政2年の江戸地震のあとに大量に作られた錦絵で現在残されているものだけでも200種もある。当時地震は地下で大鯰が暴れると起こると信じられていた。しかも悪政のときに鯰が怒って地面を揺らすと考えられており、政治不信や物価高騰への不満を自身に結びつけて考えたため鯰絵は人気を博した。

金魚の顔をよく見ると・・・
芳幾「見たて似たかきん魚」
芳幾「見たて似たかきん魚」

人面魚のような金魚は当時人気の歌舞伎役者の顔。魚の体に描かれた模様や役者の家紋から贔屓の客はすぐ言い当てたであろう。題名の「見たて似たか」は「目高ァ~金魚ォ~」と金魚を売り歩く金魚売をもじっている。

表向きは源頼光による土蜘蛛退治を描いたものであるが・・・
国芳「源頼光公館土蜘作妖怪図」
国芳「源頼光公館土蜘作妖怪図」

病で床についている源頼光と囲碁を打つ四天王(渡辺綱、坂田公時、碓井貞光、卜部季武)。背景の暗闇には妖怪たちが東西に分かれ合戦している。
表向きは平安時代の武将、源頼光による土蜘蛛退治を描いたものであるが、実は天保改革の風刺画といわれる。妖術に苦しめられているのは頼光と見せかけて実は、将軍・徳川家慶。国家危急の時に惰眠をむさぼっているとの批判が込められている。

ここがポイント
主君が危機だと言うのにソッポ向く卜部季武と見せかけ、天保の改革の中心人物、老中・水野忠邦である。妖怪たちも天保の改革の被害者たちの風刺。富くじが禁止された富くじ妖怪、歯のないろくろ首には歯なし→噺など寄席の禁止を恨んだものといわれている。

歌川 国芳(うたがわ くによし)
寛政9年(1797)~文久元年(1861)
浮世絵師。画号に一勇斎・採芳舎・朝桜楼などがある。江戸日本橋にて染物屋の子として生まれたが、文化末年から 初代豊国 の門人となり、 役者絵 ・挿絵などを描き始める。文政末年より描き始めた錦絵「通俗水滸伝豪傑」シリーズで人気が急騰。以後「 武者絵 の 国芳 」として評判を得る。柴田是真にも学んだとされ、天保期には 洋風 風景画 も手がけるようになり、また 戯画 の豊かな発想から幕末の奇才と呼ばれる。