2006-02-08日本美術そうだったのか通信
Vol.73 書の至宝ツアー第二弾すぐです

□■□■  「日本美術そうだったのか通信」 Vol.73
発行 有限会社アートオフィスJC・秋華洞
http://aojc.co.jp/  アートオフィスJC
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術業界裏話など、日本美術をより楽しむための情報をお届けします。
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もくじ
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・わくわく新年会レポート
・書の至宝展ツアー第二弾やります
・書の至宝展招待券プレゼント今日が締め切り
・弊社の「至宝」について
・恥を忍んで
・今週の作品紹介・奥村土牛
・ニューヨーク・バーク・コレクション展
・東京美術倶楽部 「大いなる遺産 美の伝統展」

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秋華洞わくわく新年会、無事、開催致しました!

老若男女、いずれも個性豊かな9名のお客様にお集まり頂き、充実した時間
を過ごしました。

「これでもかっ」的に竜宮城的装飾と近代美人画に埋め尽くされた目黒雅叙園
の特別参観は、貴重な機会でした(申込みなしでは一般客は入れないのです)。

弊社会長・専務の「講座」もナントカカントカお楽しみ頂いたようです。

父(会長)のハナシはしばしば長くなるので、懸念していましたが、心配通
り長くなりました(笑)ので、この点は反省点として、うまく運営していき
たいと思いました。

この様子は、下のリンクに詳しくレポートしましたので、どうぞご覧下さい!
http://www.syukado.jp/jp/event/newyear/report.html

■■「書の至宝展」ツアー第二弾

さて、「書の至宝展」ツアー第二弾行ないます。

ツアーのお知らせの前に、今の状況。

この「至宝」展、日中のもっとも貴重な「書」作品が集結するという意味
で、黙っていても書道関係者は押し寄せる内容ですが、一般の方にもその内
容の充実ぶりはかなり浸透してきているようで、たいへんな人気です。

この至宝展、見るのにはちょっとコツがあります。

今回の目玉商品(たとえば王羲之の淳化閣帖、あるいは弘法大師空海から最
澄にあてた書状「風信帖」)の前には凄まじい人だかりになります。

これは見る。人だかりがあろうと見る。

べきです。

しかし。

実は貴重な作品は、後半にも沢山出ています。だから、後回しにしても良
いのです。

例えば、最初の部屋の最後にある、聖徳太子の「法華義疏(ほっけぎしょ)」
は、日本最古の肉筆書であり、滅多に見られるものではありませんが、何故
か構成上、案外人だかりが少ない事が多いようです。だけど必見です。

後半の平安時代の三大色紙、寸松庵色紙、升色紙、継色紙も揃い踏み。値段
を着けりゃア、ウン千万じゃあ効きませんよお客さん。

また、最後の方、とくに近世の書(江戸時代以後の書)に関しては、皆さ
ん疲れて?やや人もまばらになってきます。しかし、この辺りをスタスタ歩
くだけではあまりに勿体ない。宗達・光悦、良寛など、「日本知性」の発露
であるこの時代の作品も十分面白い。

ですから、前半の中国の書の、人気のある作品の前は、チラリと後ろから
のぞきつつ通り過ぎ、一応会場の最後まで様子を見ておく。このとき、「す
いている」作品にも、上に述べたように、案外素晴らしい物があります。群
集心理につられてはイケマセン。「すいている」ものでも、目にとまる物が
ないか、よく見ておく。よーく見てしまって、すませてしまっても構いませ
ん。

さて会場の最後から引き返しつつ、ペース配分を考えましょう。やはりど
うしても見ておかなければならない作品はしっかり見ておきたい。この世の
生き別れになる作品もあるかもしれません。

やっぱり王羲之。これは見ておかなければいけないでしょう。とくに淳化閣
帖の最善本。次ぎに見る機会があるのは上海になります。9割方以上の方は、
まず見る機会はないですよね。

また、やはり集中力は普通二時間程度しかもちませんから、途中で1Fに降
りて休憩するなどもいいでしょう。

ポイントは、後半の「日本」の作品にエネルギーをとっておく。これだと思
います。

■あらためて至宝展ツアー。

さて、来る二月十二日。我らが「書の至宝展」ツアーはどのように見ていく
か。これは小集団で動きますので、一応順番に見ていこうと思います。かな
り飛ばしたつもりでも、あっという間に2,3時間経ってしまいますので、
ペース配分が実のところ難しいのですが、まあ、兎に角、楽しんでいきましょ
う。

今のところ女性三名のご参加です。弊社スタッフは私と、阿部で、合計五名
です。あと数名は大丈夫ですので、是非ご参加下さい。

私と、阿部の顔です。
http://www.syukado.jp/jp/profile/profile.html#ChiakiTanaka
http://aojc.co.jp/corp/staff_profile/index.html#ABE

■日時と集合場所
平成18年2月12日(日曜日) JR上野駅上野公園口改札 10:00集合
■スケジュール  10:00過ぎ−1:30頃まで書の至宝展 鑑賞
2:00から 韻松亭で会食です。

参考
□「書の至宝 日本と中国」展公式サイト
http://www.asahi.com/sho/
□東京国立博物館
東京都台東区上野公園13-9   TEL:03-3822-1111(代表)
http://www.tnm.jp/
□韻松亭
http://www.innsyoutei.jp/
東京都台東区上野公園4-59   TEL:03-3821-8126

■会費
お一人様 3,000円

前回のレポートのついた、
詳しい内容とお申し込みはこちらです↓↓↓
http://www.syukado.jp/jp/event/sho_tour/index.cgi
または03−3569−3620 アートオフィスJC 田中まで

■プレゼント
「書の至宝」展の招待券を現在、秋華洞ではプレゼントキャンペーン中です。

ずっと続けてきましたが、締め切りは今日2/8水曜日!

「書の至宝」展 毎週プレゼント
http://www.syukado.jp/jp/event/mmshiho/index.cgi
このメルマガを購読中、または新規登録される方へのプレゼントです。

■■ところで、私どもの「至宝」■■
この展覧会に出品しても決しておかしくない作品など、様々な名品が現在私
どもの手元にございます。

お得意様や美術館を中心にご紹介しておりますが、ご興味のある方はお問い合
わせ下さい。
03−3569−3620
http://www.syukado.jp/other/other.html

■■秋華洞からのお知らせ■■
今年は「商品」以外のコンテンツを充実していこうと頑張っています。ま
ずは自己紹介を充実、というところで、私メのズッコケ人生など紹介してお
ります。また、月刊美術雑誌「ギャラリー」に掲載された私のインタビュー
も掲載しておりますので、ご興味のある方はご覧下さい。

私のプロフィール(上から、略歴、長いバージョン、長い長いバージョン)
http://www.syukado.jp/jp/profile/profile.html#ChiakiTanaka
http://www.syukado.jp/jp/profile/profile_chiaki.html
http://www.syukado.jp/jp/profile/longprofile01.html

インタビュー「IT系からアナログ世界への招待」
http://www.syukado.jp/jp/event/colum/colum01.html

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今週の作品紹介
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■ 奥村土牛『長春花』(おくむらとぎゅう・ちょうしゅんか)
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/type/kake/A06-1007.html

奥村土牛先生の「薔薇」です。

パソコンの画面では伝わりにくいかもしれませんが、「拡大する」をクリッ
クして、薔薇の花弁をご覧下さい。

紅い薔薇の花弁の色。ベルベットのように黒い艶のある「紅」を、「絵の具
溜まり」を作ることで表現しています。輪郭線は強烈に意識されていますが、
一切描かれていません。色面の境界を「線」とする、一種の埋線描法で描か
れています。

非常に上手い絵です。しかも、「どうだ、巧いだろう」と言わない。言いた
いのかもしれないが、いわない。けれども、極めて繊細に輪郭が取られ、花
弁の紅、茎の薄緑、葉の緑、薔薇の蕾の黄色、そしてバックのごく薄く解い
た金泥がさりげなく表情を作っている。

色の妙味はパソコンじゃわからないかもしれません。もどかしいです。
是非、見にいらして下さい。実物は、格段に凄いです。

作品は一点限りです。お問い合わせ・ご用命はお早めにお願い致します。品
切れの際はご容赦くださいませ。

作品は、東京・銀座六丁目、電通通り沿いの、弊社アートオフィスJC画廊で
御覧になれます。また、スタッフ出張により御覧いただくことも出来ますので
ご遠慮なくお申し付け下さい。

<弊社開廊時間>
平日、土曜 10:00-18:00
日曜休廊
※お越しの方には、当店自慢の美人社員(当社比)がお茶をお入れします!

弊社案内図
http://aojc.co.jp/corp/index.html
http://aojc.co.jp/corp/map.html
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■展覧会レポート
ニューヨーク・バーク・コレクション
http://www.tobikan.jp/museum/burke.html

これは日本美術の流れを凝縮したような必見の展覧会です。
私、先日の日曜日に行って参りました。なかなかじっくり見る時間がとれなかっ
たため、やや急ぎ足での参観になりましたが、それでも目を奪う作品の多さ、
メアリー夫人の眼筋の良さがわかる展示です。

メアリー・バーク夫人は、NY在住の大富豪の家系の方ですが、まさに「日本
に恋して」縄文時代の土器から、近世(江戸期)の作品まで、日本美術の流れ
の骨子を確実にとらえたコレクションをなしました。(一度お会いしたいなあ、
ウチもいいもの納めますよ!)

ニューヨーカーらしいコレクションと申しますか、日本美術がガチッと尖った
ところを押さえた収集品たちです。

すなわち、縄文土器、古筆色紙、洛中洛外図屏風、南蛮屏風、円山応挙、曾我
蕭白、伊藤若冲、肉筆浮世絵、いくつかの古陶磁などなど。

なかでも洛中洛外図屏風は非常に描き込みが緻密で、状態も良く、滅多に見ら
れる物ではないのではないでしょうか。

日本美術の古い物を蒐(あつ)めるのには、一流の美術商とつきあわなければ
ならないし、時には変なモノをつかまされることもあったのではないかと思い
ますが、そこらあたりのドラマも知りたいところであります。(立派な図録を
買ったのですが、まだ詳読していません。もしかしたら紹介されているのかも
知れませんが)

岐阜、広島に続いて今は東京都立美術館で3月5日まで開催中です。「親子ふれ
あいデー」が2/18,19に有るそうです。小4以上のお子様のいる方は如何でしょ
うか。

『日本の美 三千年の輝き ニューヨーク・バーク・コレクション展』
http://www.tobikan.jp/museum/burke.html
東京都立美術館(上野公園内)
2006年3/5まで開催 AM9-PM5 月曜日休館 当日券大人1400円

■東京美術倶楽部「大いなる遺産 美の伝統展」
http://www.toobi.co.jp/event/100th/index.html

私は、まだ行っていませんが、「東京美術倶楽部」=美術商業界入魂の美術展
です。

一般の方は、あまり「売買」という面で、美術品を見ることが少ないかも知れ
ませんが(どうぞ買うという意識に立って下さい。)、近代以後の日本の一流
の作品の移動には、必ず一流の美術商が立ち会っていました。

本当に良い品に関わるのは美術商にとって非常に名誉に感じることですが(と
はいえ普段はあくまで黒子の存在ですが)、そうした、美術商が「動かしてき
た」超一級品の作品たちを、美術館やコレクターの協力を得て集めた、恐ろし
いばかりに豪華な展覧会です。

国宝、重要文化財が目白押しで、あの「MOA美術館」の目玉商品である
http://www.toobi.co.jp/event/100th/content01.html#nin
国宝・野々村仁清「色絵藤花文茶壷」まで持ってきてしまう企画側の力に恐れ
入ってしまうところです。

上のバーク夫人にとっては、近代日本人の「自我」が芽生える明治以後の作品
には、もしかすると興味が湧かないのかも知れませんが(コレクションの一貫
性が崩れることもあるでしょう)、本展の一級品の特長は、日本の超一流のコ
レクターたちが真剣に蒐集した、横山大観、岸田劉生などの近代絵画も含めた
作品群であることでしょう。

それと同時に、「美術商ここにあり!」と気を吐いた開催側の極めて強い意気
込みを感じさせる展示会です。東京美術倶楽部という幾分秘密めいた?場所に
足を運ぶチャンスでもあります。

『東京美術倶楽部 創立百周年記念
「大いなる遺産 美の伝統展』
平成18年2月5日(日)〜26日(日)
9〜19時(金曜日は20時まで)
東京美術倶楽部[東美アートフォーラム]
http://www.toobi.co.jp/event/100th/index.html
http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/jp/biz/421373

※補足 「東京美術倶楽部」(通称 トウビ)は一流の美術商の集まる協会で、
美術商同士の交換会(オークション)、公開入札会、展覧会、鑑定業務などを
行っており、ほかに大阪、京都、金沢、名古屋にあります。弊社は未加盟(手
続きがちょっと大変なのです)ですが、加入申請予定です。なお、同じような
紛らわしい名前の団体が色々ありますが(なんとかかんとか美術倶楽部みたい
なもの)、アヤシイ団体もあるようですのでご注意を。

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をお寄せ下さい。ここが違うゾ、という率直なお叱りも勿論歓迎致します!

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主に日本の美術品・古美術品を中心に、幅広く取り扱っております。

近代絵画・現代絵画を軸とし、さらに、鎌倉・室町時代より、現代に至る
まで、あらゆる分野で活躍した画家・高僧・武将・文人・歌人・俳人の手に
よる絵画・書蹟、時代屏風、絵巻、古文書、古写本、古版本、稀覯本(きこ
うぼん)を専門とし、その他、彫刻、工芸品、茶道具など、多岐にわたって
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