2009-01-30日本美術そうだったのか通信
Vol.179号 不況と美術 2

□■『日本美術そうだったのか通信』Vol.179号 不況と美術 2□■

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もくじ
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・ご挨拶
・不況と美術 2
・ネットで愉しむ秋華洞
・カタログ18号発行間近

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■□■ ご挨拶 ■□■□■

おはようございます。秋華洞 田中千秋です。

私的な事柄ですが、
先日は高校の同窓会に行って参りました。
武蔵、という自由(すぎる)校風で知られる
男子校なのですが、今回は25年ぶりの再会。

なんとなく会おうという機運もないしなあ、
と思い続けて、あっという間に時間がたってしまいました。
ところが、誰かコーディネイトしてくれれば、
あっさりと東京にいる10数人が集まってしまう。
やろう、という意志があれば、
事は案外簡単に動く
(いえ、幹事さんは大変だったのかもしれませんが)、
ということを象徴しているように思いました。

それにしても、みな高校時代からあまり変わらない。
顔を見れば、たちどころに名前を思い出しました。
こんなに変わらなくていいのだろうか?
みんな、成長してねえってことじゃねえか、
と軽口をたたき合いましたが、
本当はずいぶん成長したはず。

確かに、滑稽なほど、
性格や立ち振る舞いは変わらないのですが、
「お父さん」や「リーダー」を演じる中で、
実際には多くの経験をしたはず。
そのほんの片鱗を感じる時間しかなかったのですが、
もっともっと話したい、そう思える機会でした。
年を取るっていいことですね。

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不況と美術 2

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さて、不況と美術の話、第二話。

不況だから今ならお得、安いわよ、
とかなんとかとは関係ない次元で美術を求めるのが結局おトク、
という話を前回したつもりなのですが、
最近の状況についてさらに少し。

美術と不況については
最近発行された美術雑誌アートコレクターにも
インタビュー載っております。
こちらもヨロシクどうぞ。
アートコレクター特集記事 
→ http://www.syukado.jp/jp/press/index.html

実はこのメルマガを書いている最中に、
日本の一流の美術商だけが出入りできる
日本最大のディーラーズオークションに参加しました、
っていいますと、じゃあおまえは自称一流なの?
という感じでイヤミですが、

ともあれ、位置付けとしてはそういえる会に、
僭越ながら参加させていただきました。
もうですね、全然、景気不景気関係ありませんでした。

たしかに例年に比べるとやや出品が少ない嫌いはあったものの、
「名品に不況なし」という業界の格言通り、
たとえば江戸期の有名画家の珍しいものや、
一級品の鍋島など、目の玉が飛び出る評価です。

詳しくは書けませんが。
(もっと美術界裏話知りたい方、
稚拙ログBY田中千秋はこちらです
→http://blog.livedoor.jp/syukado/)

ただ、業界でちょっと憂いているのは、
近代絵画がやや弱い、というところですね。

とくに「日本」を象徴する画家、大観、玉堂、栖鳳など、
ぼくらが震え上がるような力のある作家の作品を
求める人が少し減っているように思えます。

とくに大観。

この大画家は、花鳥風月、美人画、歴史画など、
あらゆるジャンルに挑戦するものの、
器用とはいえず、むしろ無骨なタッチとも感ずる画風です。

しかし、なんといっても気宇壮大、
「日本」という物語を表象する、という意味では、
もっとも優れた画家でした。
なにしろ「堂々男子は死んでもよい」という
「日本美術院の歌」を作った人です。
http://www.meijijingu.or.jp/shiseikan/yamato/11_17.html
※明治神宮さんのコンテンツ 
「谷中鶯
初音の血に染む紅梅花 
堂々男子は死んでもよい
奇骨侠骨 
開落栄枯は何のその
堂々男子は死んでもよい」

この唄は、日本美術院を特集した展覧会があると、
よく資料として展示されるものですが、
今の「院展」の文脈と並べると一種奇妙でさえあります。
今「死んでもよい」なんて日本の男子が言ったら、
アナクロとしか思われないでしょうが

(余計なことですが『死んでもいい』、
というかなり激しいセックス映画がありまして、
大竹しのぶが熱演して、
明石家さんまとの離婚のきっかけになったものです。
死んでもいい、という言葉が100年を経て公に捧げる命、
から超私的台詞に変化を遂げた一幕。)、
しかし「死ぬ」に値する大きな物語がある、
ということはある意味、
幸せなことでもあります。

大観は何のためなら死んでもよいのか。

この短い唄には書かれていませんが、もちろんそれは、
「日本建国」であり、そのための「日本美術の再生」
であったことでしょう。
横山大観の作品を求める人は、おそらく、
この命を懸けるに足る「日本」を応援する、
大観の心意気に共感した心持ちがあるのではないでしょうか。
もし、
大観を求める人が本当に減っているとすれば、
そうした同胞や郷里を愛する気持ちが減退して、
自分の事しか考えなくなっている、
日本人としての衰弱を意味しているのではないか、
と考えていささか気がかりなのです。

「意地」とか「意味」の戦いに疲れ切った日本人は、
戦後あるいは八〇年代以降、「快楽」を求めてひたはしり、
しまいには、会田誠よろしく
「無気力」と「皮肉」の心地よさの中にいるのもよいのかもしれませんが
(あの人も単純じゃなさそうなので興味アルのですけどここでは話が別)、

やはり何かストレートに感動する、
日本人としてあることに誇りを持つ、
という矜持は私たち日本人にも、
この21世紀にも必要なことだと思うのです。

「富士山=不二山」に日本国、を重ね、
その荘厳さを描いた心持ち、
の真っすぐさ。

不況、というテーマからはいささかずれましたが、
日本人である、ということは
何なのか?
美術品と日本人が今、こうした世相の中、
どう関わっているのか?
と考えてみました。

みなさん、どう思われましたでしょうか?

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いかがでしたでしょうか?
これからもどんどん作品を御紹介いたします。
どうぞお楽しみに!
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■□■□■□■カタログ18号発行間近■□■□■□■

寒さもようやく厳しくなって参りました。
カタログ編集担当の塙 萌衣です。
秋華洞カタログ18号がまもなく発行されます。

季節は厳冬、ですが秋華洞はホットです!
なにがそんなにホットかといえば
現在弊社では2月発行(予定!)の次号カタログ編集作業の
まっただ中。
いつもの事ながら、この時期の編集現場は毎日慌しく
熱〜い空気が漂っております。

今回は美人画、浮世絵など、カタログ内特集を企画いたしました。

富岡鉄斎、中村大三郎、寺島紫明、池田輝方、小林和作、
小川雨虹、立石春美、児玉希望、山下清、千利休、高橋泥舟、
などなど。
必読間違いなしの、オススメ作品を多数掲載予定です。
次号も充実した内容でお届けしたいと思います!

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皆様からのご請求、心よりお待ちしております。

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