2009-02-16日本美術そうだったのか通信
Vol.180 資産防衛としての美術 不況と美術3

□■『日本美術そうだったのか通信』Vol.180 資産防衛としての美術 □■
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もくじ
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・ご挨拶
・不況と美術その3 あるいは資産防衛としての美術品
・カタログ18号編集たけなわ
・秋華洞会員制度について
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■□■ ご挨拶 ■□■□■

おはようございます。秋華洞 田中千秋です。

今、春一番が吹き荒れています。台風のような勢い。

実はこの号、1週間前にできあがったいたのですが、カタログ作成の大詰めでお
おわらわ。発行する時間が取れない。。。なんということでしょう。

しかし、時間がない、という人ほど時間を無駄にしている、という格言もありま
す。あー本当に毎日時間がたくさんあって幸せ、という時間の使い方を模索して
参りたいものです。

毎日メルマガを書く、というのは呼吸をするように文章を書く、ということでしょ
う。

もっとネットを好きになる、美術にもっと「愛される」、そういう存在に、なり
ます。

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資産防衛としての美術(もしくは、不況と美術 その3)

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さて、不況と美術、というテーマで進めてきました。

私は、美術品で儲けて下さい、とか、値上がり云々、という話はなるべくしない
ようにしています。

最悪の売り方が、街角で以前よく見かけたキャッチセールス。地方から出てきた
擦れていない若者を「展覧会」と称しておびきよせ、「値上がりしますよ、今な
ら80万円、これを買う貴方はお目が高い」とかなんとか言って無理矢理ローン
を組ませる手口。もちろん実際に値上がりして売れるはずがない。

何度か書いたように、美術は「値上がり目的」ではなく、好きで買っていて、2,
30年経って、ちょっと整理したら思いがけず差益が出ていた、という事が起こ
ることが「理想」であって、短期で売り抜けてトクをするなんてことはほとんど
ないです。
(近年のバブル相場ではあることはありましたが、プロでも失敗する世界。)、

けれども。

投資家・資産家が、原資を、現金、金、証券、コモディティ(砂糖、石油
などの商品)、不動産、宝石、その他の「資産」に振り分ける際、非常に重視す
るものが美術品である、という事は何を意味するのか、これは考えておいてもい
いポイントですね。海外の「お金持ち」は、なんらかの美術品を持っているもの
です。

というのは、この20年くらいの好不況を見ると、絶対的に安心な資産は、ない、
という事に気づかされる為です。

まず、現預金はどうか。

・タンス預金(現金)
お金は、ほっといたら、「安く」なる性質がありますね、長期的に見ると。戦前
の「100円」が、今いくらになるのか。

・預金
銀行に預けておいて、ヨノナカの金利の流れにまかせて、「減らない」運用をす
ることを考えれば、中庸的な価値があります。ただ、今みたいな金利ゼロの時代
には、タンス預金とあまり変わらない。

・金
資産防衛には○。ただし値下がりリスクあり。それと重い。(笑)

・証券
リスク資産。プラスもマイナスも激しい。

・不動産
お金を生む、という意味では○。土地・タテモノの値下がりリスク、減価償却、
つまり上物の価値の目減り、メンテナンスのコスト、レンタルする場合の空き室
リスク。

・宝石
店頭で普通に買っても、高いので、資産防衛には×。しかし買い方によっては、
○。(これは私は詳しくないので、何か本をお読みになるか、ユダヤ系のお友達
がいれば相談するのがよいのかも。。)

・その他の動産、たとえばクルマ。
上代は普通数百万円と高いが、償却する(価値が減る)ので、数年で、ゼロに。

美術品は、「クルマ」などと同じように、「使える」のに、「減価償却」しない、
つまり、価値が減らないのが、凄いところ。(この項下に続く)

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水野忠邦の究極の倹約令、「天保の改革」で歌舞伎など庶民の娯楽は弾圧された。
不満を募らせる民衆を代弁して、十二代将軍徳川や水野忠邦を誰でもそれとわか
る「パロディ」で批判する問題作。命知らずの反骨浮世絵師の真骨頂である。
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/shoga/UTAGAWA_KUNIYOSHI/A08-0667.html

***榊原紫峰『花柘榴』
京都近代の偉大な花鳥画家・榊原紫峰の若がき。うねるように天頂に向かって伸
びる枝先に身をそらして止まる小鳥。晩年の成熟ぶりとは対照的に、エネルギー
あふれる好作。
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***古地図 大日本興地便覧
1834年天保5年頃の日本地図。何故か世界地図も掲載。非常に興味深い。必見。
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/type/han/A09-0056.html
———ネットで愉しむ秋華洞ミニコーナーおわり———

「使える」というのは、
・部屋の装飾
・心のビタミン
・ステータスシンボル

この三つの機能でしょうか。

で、その「価値」ですが、じゃあ「美術」は、資産防衛にどう役立つのか。値上
がりを期待できるのか。どういうものが、もっていてトクなのか。

先日も「古美術」「版画美術」は不況に強い、価値が減りにくい、という話をし
ました。

だから、古美術、はお得なのか?

しかし、不況で下がらない、ということは、好況でも、「価値が上がりにくい」、
という事を意味するかもしれません。

逆に今、やや弱含みの銘柄を入手できれば、「高くなる」事を見込めるかもし
れないが、このまま、ダラダラと忘れられて「安くなる」リスクもある。

また、目に見えてぐんぐん評価が上がりそうな作家、たとえばどこかの国のナ
ンタラ賞をもらって人気が高まった人がいたとしても、50年、100年のスパ
ンで見たときに歴史の審判に耐えられる作家なのか。100年先にはタダ同然に
なる、ということはないか。

反対に、だーれも同時代には見向きもしなかった「ゴッホ」を、先見の明で買っ
ていた人の子孫がもしいれば、今頃億万長者、ですが、みんなが「買わない」も
のは、私も「買わない」のが、人情、ですね。今もそういう作家がゴマンといる
若手に隠れている可能性はありますが、そんなこと、誰にもわからない。

つまり、美術品・骨董品の場合、数年、数十年、100年、のどのスパンで考
えるかによっても「価値」の期待値は変わりますし、当然流通コストもある。

だから、何を買うのがトクか、という金銭的な感覚だけで選んでも、結局正解は
ない。もっとも正解なのはやはり、上の3つの機能。「装飾、ビタミン、ステー
タス」。このなかで、一番自分にとって大事なことを満たしてくれるのは何か。
そこを考えて、購入することではないでしょうか。

自分にとって本当に大事な一点。

なおかつ、50年経っても色褪せない作品の力。別に投機の為に購入するわけで
ないが、しかし、結果として「投資」としても正しくなる資産として、あるいは
素敵なコレクションとしての美術。

私どもの販売品も、本当にそういう意味でも価値のある作品をプッシュできるよ
う、研鑚を続けています。いつになっても変わらない、魅力。時代を超えた力。

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カタログ秋華洞「Vol.18」編集たけなわです

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当初2月20頃発行を目指して(社内秘)編集を薦めてきたカタログ、思いが詰ま
りすぎて、少し延びそうですが、月末までにはなんとか発行できると思います。

今回は誌面編集のカメラマン、デザイナも刷新。いいカタログ、できてきてます。
次回掲載作家は…。

書画
鉄斎,蓮月,千利休,虚子,泥舟,山内容堂

美人画特集
中村大三郎,寺島紫明,三木翠山,横尾芳月,東郷青児

日本画
榊原紫峰,福田豊四郎,近藤浩一路,児玉希望

洋画 
山下清,岡鹿之助,小林和作

工芸
音丸耕堂,澤田政廣

今回の特集は、「美人画」と「鉄斎」。
さらにもう定番「浮世絵」コーナー。

カタログ会員申し込みは下のリンクから。
https://www.syukado.jp/jp/support/catalog/mpmailec/form.cgi

え?カタログ会員、だってという方のために。。
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カタログ会員制度について

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秋華洞では、今まで無償で提供してきたカタログですが、会員制として年間購読
の形にさせていただくことになりました。といってもわずか年2000円、銀座の昼
ご飯1,2回分です。

お支払いはご面倒かと思いますが、今後よりきめ細やかなお客様へのサービスを
行うために、こうした制度を設けさせていただくことになりました。

会員様には、カタログ以外に、会員専用ニュースレターをお届けしたり、プレゼ
ント企画なども考えていきたいと思います。この機会に是非お申し込み下さい。

会員申し込みはこちら
https://www.syukado.jp/jp/support/catalog/mpmailec/form.cgi

ただ、まだカタログ見たこともないのに、とりあえず一部ほしい、という方のた
めに、「カタログお試しキャンペーン」も行っています。とりあえず最新号がほ
しい、という方は下記からお申し込み下さい。次号以降もお求めの場合は、同封
の振替用紙からお支払い下さい。

お試し請求もこちら
https://www.syukado.jp/jp/support/catalog/mpmailec/form.cgi

なお、お試しカタログから何か一点お買い上げいただいた場合には、「特別会員」
として、次号からカタログを1年間お送りいたします。

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ああ、久しぶりに全文書きました。
もう、スタッフも忙しくて。。。
でも、たまには、こういうのも、ね。
田中千秋でした。

次号もお楽しみに!

★★「おんらいんぎゃらりい秋華洞」美しい展示が好評です!

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主に日本の美術品・古美術品を中心に、幅広く取り扱っております。

近代絵画・現代絵画を軸とし、さらに、鎌倉・室町時代より、現代に至る
まで、あらゆる分野で活躍した画家・高僧・武将・文人・歌人・俳人の手に
よる絵画・書蹟、時代屏風、絵巻、古文書、古写本、古版本、稀覯本(きこ
うぼん)を専門とし、その他、彫刻、工芸品、茶道具など、多岐にわたって
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弊社は50年にわたり日本美術商として活躍した代表・田中自知郎が長男・
田中千秋と共に、平成15年に「有限会社アートオフィスJC」として設立され、
その後平成18年に「株式会社秋華洞」と商号変更致しました。

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