「紙人形、まり、こまなど」
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サイズ24.0×33.0(36.5×45.8)cm
素材キャンバスに油彩
備考額装
画中にサイン、キャンバス木枠にサイン
『牧野邦夫画集―写実の精髄―』(求龍堂、平成25年)所収
昭和45年作
本体4号
作品番号A2-99-276
作品解説
なんとも奇妙な取り合わせである。紙人形、まり、こま、小さなダルマ達…、集められた郷土玩具を覗き込むかのように左奥から幻想世界がじわりと現実を侵食し、意味深な寓意の存在を想起させる。伝統的な玩具には、魔除けの意味を持つ赤が多用されるが、本作のモチーフに限らず牧野の絵画群には実に効果的に鮮烈な赤を用いた作品が散見する。ときに毒々しく、ときに希望さえ感じさせる血潮の如き赤には単なる写実を超えた牧野自身のパッションが塗り込められている。
牧野 邦夫(まきの くにお)
大正14(1925)東京~昭和61(1986)
川端画学校を経て、東京美術学校(現:東京芸術大学)油画科に入学し、伊原宇三郎、安井曾太郎に師事する。レンブラントに私淑し、卓越した描画技術で濃密な人物画を描く。後年は特に幻想性の強い作品を制作した。美術団体に所属せず、生前の知名度は高くなかったが、近年その高度な描写力が再評価され、注目が集まっている。
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