2006-10-03美術品蒐集の達人に聞く!
キャバレー「ハリウッド」創業者 福富太郎氏 | ものさしをはっきり決めよ

今回お話を伺うのは福富太郎さん。キャバレー「ハリウッド」チェーンを創業し、“キャバレー王”“キャバレー太郎”との異称で親しまれ、戦後文化史をリードした傑物のお一人。絵画蒐集歴は50年以上で、くうや食わずの時代に靴も履かずに絵を買い集めていたとの興味深いエピソードもお伺いしました。また長年培った経営者としての視点から、新米画商に商売人としての心得も伝授していただきました。あれこれと質問事項を用意して対談場所のハリウッド事務所に乗り込んだのですが…さてどのような内容になりましたやら。

 

※福富太郎氏は2018年5月 86歳で逝去されました。心からお悔やみを申し上げます。(追記:2018/7/30)
関連リンク:社長ブログ 稀代の美人画コレクター福富太郎さんのキャバレー葬

福富太郎氏にお話をうかがいました

1931年東京生まれ。キャバレー経営者。50年以上に渡る絵画収集歴を持ち、その美人画・戦争画等を中心としたコレクションは「福富コレクション」と称されしばしば書物・展覧会などで紹介されている。絵画に関する著書に『絵を蒐める私の推理画説』『藤晴雨自画自伝』『描かれた女の謎』など。

福富太郎が商売人の心得を伝授する

田中千秋(以下千秋) 私自身もまだこの世界に入ったばかりでして、それ以前は別の仕事をしておりました。よく美術品を買うということについて、どのように作品を選んだらよいのか、またどういうところで買い求めたらよいのかと質問をうけることがあります。私自身もお客様がどういう思いでお求めになられているのかなど勉強してゆきたいと思っておりまして、これから美術品を買おうというお客様に、美術品を買うということはこんなことなんだよということを紹介していきたいという思いもあります。本日はそのあたりのお話をお伺いに来たしだいです。

お客様に儲けさせよ

福富太郎(以下福富) 先ずね、お客様にね儲けさせることだね。お客様が買った絵がね、5倍、10倍になればね、こんなに気分の良いことはないね。私はね、オリンピックの頃に、有名な奥野信太郎先生に、洋画は中沢弘光、日本画は河鍋暁斎の絵を日本中を探して全部買いなさいと言われました。それで、私は絵の見方がわからないですがと申し上げたところ、この画家の作品には贋物も本物も無いから、とにかく全部買いなさいといわれましてね。買ってゆけば必ず10年以上経ったら値上がりするから、どんどん買いなさいといわれてね。だから私は買ったんです。
千秋 おいくつくらいの頃ですか
福富 私が30才くらいのとき、オリンピックの頃だったね。それで実際には10倍20倍じゃきかないくらい値上がりしたものもあるよね。いいものだったらかなりな額になってるね。もちろん、その後奥野さんには一本進呈したけれどね。あの時は本当に儲けさせてもらったね。だから、お客さんに儲けさせてあげるっていうのが大事だね。

福富太郎氏。ハリウッド事務所にて。(2006年8月撮影)
福富太郎氏。ハリウッド事務所にて。(2006年8月撮影)
お客様を褒めよ

福富 絵もね、こんな絵を買ったんだけどって画商に持って行ったときに、「福富さんえらい買い物をしましたね、高かったですね」っていう画商はだめだね。そう言って相手(画商)のことを悪くいう人もいるけれども。お客さんは褒めるしかないね。「ああ、いい絵をお買いになりましたね」と。まあ一流の画商は必ず褒めるね。買った値段を言ってもね、「ああそれはいい価格でお求めになりましたね」って。絶対「あんた高くで買ったね」なんていわない。紳士的なんだ。褒めるんだよね。
千秋 へえ。
富岡 お客さんに安くていいものを買わせて。それが値上がりするとね、喜ぶから。

業界裏話、絵の値段はここで決まる?

福富 おたくの親父さんから買った、富岡永洗では儲けましたよ。しかしね、だいたいおたくのお父さんはせりになると絶対引かないんだよな。思文閣系統は全部そうなんだ。
千秋 (汗)もう負けず嫌いが多いようで。
福富 いいんですよ。それで。どこまでも追っかけちゃう。それで気がついたら大変ってこともあるんでしょうけれども。そのかわり普通の奴は口出ししてこないよ田中さんが出てきたらね。戦いになるとどんどん値を上げて行くからね。だから本当は仲買人も最高値で買わせちゃいけないんですよ。だいたい7割くらいのところで落とさせちゃう。田中さんだったら田中さんに。それであと30パーセントの儲けは、お客さんからいただく。どうして田中さんに落とさせるんだって文句がくれば、一緒に争ってた奴にいくらか田中さんが払うわけだ。それで収めるわけ。時には声だけの奴だっているよ、そんなときにはそいつにどかんとぶつけて買わせてしまうの。それで一銭もなくなって大損する時もあるけどね。でもね、富岡永洗、いい絵なんだよ。よく相手も出てきたもんだよね。(注・弊社HPのトップページ「推薦の言葉」に紹介してあります。ご参照ください)

コレクションの変遷について

千秋 ところで、最初に買われた絵は覚えていらっしゃいますか。確か浮世絵方面から入られたと。
福富 でも版画はもうぜんぜん好きじゃないですね。江戸時代じたい好きじゃないんですよ。私は明治の版画は好きですけど。小林清親とか。それでも、もう売りましたね。ただ持ってるだけですからね、夜中にね、人が寝静まったときにこっそり取り出して眺めるだけですから、変なものですよ。紙だから痛むでしょ。昔はちょっと集めたけれども、すぐ痛むから。だから好きじゃない。
千秋:好みのだんだんお変わりになられましたか?
福富:それは変わってゆくね。
千秋:一番最初は浮世絵でいらして。
福富:そう。でもね、どうして浮世絵が厭かっていうと、浮世絵を持っている奴がイヤなんですよね。
千秋:(笑)
福富:画商に行くとね、コレクターに会うでしょう。そうすると、自分が今買おうと思ってこれ幾らですか?って聞いてみていると、100万ですと。するとそのコレクターの先輩が「俺はこれを一万で買ったよ。昔は」とかね。「子供の頃は一枚何銭だった」とかね。しかもそいつの持っている版画のほうが刷りがまた良いわけなんですよ。版画は刷りで決まるから。時代がたつと版も摩滅して刷りも悪くなるから。「これも持ってる、あれも持ってる」なんて言うでしょ。すると、自分は第一人者になってやろうと思ってたけれど、それがなかなか難しい。当時、浮世絵の三原良吉コレクションっていうのが売りに出たんですけどね、もうひとつなんとかコレクションっていうのが出て、2つで一億だけれどもお前一億儲けて買うか?って話をしていたときに、もう他の人がぱっと買っちゃって。
千秋:コレクションごとなんですね。
福富:それを持っていないと第一人者にはなれないから、だからもういやだからね、それでやめたんです。それで肉筆専門になったわけですよ。それで、肉筆物もどんどん買ったら、最初は全部贋物だったね。昭和40年頃ですけれども、一億くらい買いましたね。
千秋:奥野先生の勧めによって暁斎を買ったのが一番最初ですか。
福富:そうです。その前は鏑木清方先生専門。親父が買っていたのを太平洋戦争の空襲でで燃やしちゃったから親孝行のつもりでね。

絵は惚れ込んで買え

福富 やっぱり惚れ込まないといけないよね。それで、ついでにその絵が値上がりすると気分はいいね。値下がりすると気分は悪いから。
千秋:時々知人にも聞かれますが、私には絵を買うということがわからない。と、実際に博物館や美術館に見に行けばいいと。絵を買うということには、買わないとわからない喜びっていうのがあると思うのですが、そのあたりをこれから絵を買ってみようかと思われてる方や関心のある方に何か、アドヴァイスいただけませんか。
福富:僕はそもそもスポーツは一切嫌いだから。スポーツ選手がどうしたとか一切関心ないけれど、だけど誰が絵を買ったとか、絵を売ったとかそういう話をきくとカーッとなっちゃうね。だから絵の好きな人とスポーツの好きな人って違うんですよ。その絵の嫌いな人に話をしてもわからない、これはいい絵だからって絵をあげてもわからない人にあげても無駄にしちゃうから。時々、値上がりする絵を教えろって言われるけれど、好きな絵だったら今は安いから買ってもいいよ。って答えています。値上がりする絵っていうことで買うのはやめたほうがいいよって。
千秋:なるほど。好きで買った絵の価値が認められて値上がりするのは楽しいことだけれども、かといってそれを目的に売るということはまた別問題だということでしょうね。
福富:だいたい私のコレクションは売ろうといっても買った値段では売れないですよ。幽霊だとか骸骨だとかが多いから。買った値段の半分でも売れないけれど、買いたい奴は10倍20倍でも買うでしょうね。

変装して見に行く話

福富:あるときこの暁斎の絵が15万で売りに出たことがあるんです。でも贋物だろうっていう話になっていて、皆笑っていた。でも、いやまてよ、ひょっとしたら。と思って、会社の者に、ちょっと変装して本物かどうか見に行ってくれって言ったんです。私が直接見に行ったら福富太郎が見に来ていたぞっていうんで値上がりしたらいやでしょ。僕は行くとしたら変装していくんだよ。
千秋:なるほどね。ではこのカタログでも福富さんが変装されて出歩かれてるということは書かないほうがよろしいですか?
福富:いや、私はどこでも変装して見に行きますよ。福富コレクションの展覧会をやっていたときもね、こうやって。変装っていっても帽子をかぶるだけだけど。この頭でわかっちゃうから。そしてメガネをかけてね。僕が蒐めたものを一般の人がどう評価しているかっていうのを知りたいと思って。そしたらね、「なんだ福富太郎はでかいこと言っても岩田専太郎の絵が一枚も無いじゃないか」と、あるご婦人が言っているわけですよ。「東郷青児も無い」と。トウゴウセイジも無い美人画のコレクションは駄目だって、大きな声で話してる。それが癪に障ったからね、後で買いました。確か2500万しましたよ。
千秋:2500万って値段はすごいですね。
福富:バブルの時期だったからね。しかも穴ぼこがあいてるんだ。でも僕は良いと思ってる。東郷青児も後期になると、イイコトバで言えば「工房作」になるでしょ。でも昭和22,3年頃まではお金も無くて苦労して、全部自分一人で描いていたんだから。だから、東郷青児なら何でもいいんじゃなくて、自分の物差しをきちんと決めないと。トウゴウ本人だけで描いたっていうね、カンバスもその頃のものだから良くないし、描き方もまあ細かくはないけれど。

本業とのつながりは?

千秋:福富さんのご本業はキャバレーを経営されていらっしゃいますけれども、本業をやっていらしゃる経験や見方がコレクションに影響しているということはありますか。
福富:無いね(キッパリ)。それは関係ないねえ。
ただ女を見る目は普通の人とは違うと思うよ。だから、絵もそういうところがあるね。だいたい日本人で伊東深水が嫌いという人はまずいないけれども、僕は深水の絵はあまり好きじゃない。顔もね。僕は幽霊顔が好きだな。
千秋:女の人を見る目で人と違うと思われるところはどこですか。
福富:僕は病身の女が好きだね。病身的な絵にしても、富岡永洗のこれもそうでしょ(著書をめくりながら)、これも好きだなこれ(渡辺省亭)、これいいなあこれ(北野恒富の心中もの)。こういう。これで、だいたい道を誤ったね。

眼力

福富:しかし日本美術ではあのリチャードレインさんとパッカードさん、彼らは眼力があるね。大変な人だね。日本人が束になってもかなわないね。
千秋:日本では権威的にこれがいいとされているようなもの、ではなくご自身で見られて良いと思われるものをきちんと選ばれているように思うんですが。
福富:権威なんてぜんぜん関係ないね、彼らは。
千秋:その方々もそうでしょうし、今話題になっているプライスさんもそうでしょうし、福富さんもやっぱり自分の見方、自分の視点をお持ちになられているように思われます。
福富さんが他の人と違う視点をお持ちになられていたっていうのはどうしてでしょう。
福富:それは自分も損をしたから。業者の市にも売りにいきましたよ。自分で免許もとりましたよ。地方で行商もやりました。東京で売れないから。そんなときは証書をちらっと見せてね、おれも仲間だよって。
千秋:そんなこともされたんですか。
福富:そうしないと良い物は手に入らないって言った人がいてね。あなた勉強して免許を取ったほうがいいって。もう、買った値段の1割くらいで売っちゃうから、損ですよ。それがめぐりめぐってまた出てきたりもしますけれど。

福富流、作品の愛で方!?

千秋:ところで話は変わりますけれども、福富さんはお買いになられた作品はどんな楽しみ方をされていますか。たとえば居間に飾ったり、玄関に飾ったり。
福富:私は飾りませんね。倉庫に入れっぱなしです。それで想像してね、倉庫にあるなーって。
千秋:そうですか。
福富:良いものなんかね、ぜんぜん飾らない。倉庫にねきちんと空調をつけてしまっている。
千秋:大事にされているんですね。
福富:そうです。それで飾ったりしているのは安いものばかし。傷になっても良いようなものとかね。本物で良いものは掛けられないから。
千秋:よく福富コレクションって展覧会なんかがあったりしますけれども、そういったところでご覧になっているんですか。
福富:そうですね、そういうところで基本的には見るだけ。あとは倉庫。でもしっかり管理はされていて、そこへ行って見るだけでも大変なのよ。
千秋:それは大変でしょうね、セキュリティーの関係なんかもありますからね。倉庫に預けるようになったのは作品を集め始めた最初からですか。
福富:そう、最初から。戦争画が大きいから。(注)あれを、一点一点預けていたらそれこそ大変ですから。お金もかかって。
(福富さんは、戦争画のコレクションでも有名である。)
千秋:普通常識的に考えたら、絵を買ってきたら、居間に飾って、トイレに飾って、玄関に飾ってと、日常的に楽しむということがありますけれども、ぜんぜんそうでは無いんですね。
福富:もったいないですから。買ってその日の夜は隣において寝ますけれど、僕は。そんな癖があるんですよ。絵でもね、買ったら必ず隣のベットにのっけてね、一日以上経つともう自分のものにしたぞっていう感じでね、あとは倉庫に持って行く。あとは勿体無くて、いつ地震がくるかわからないからオチオチしていられませんよ。

日本一のコレクターを目指した、ボーイ時代

千秋:一番最初にお買いになられたのは、30才くらいの頃ですか。
福富:そうですね。
千秋:最初、1点、2点買ってそれを飾って終わりという方もおられますけれども、福富さんのようにそれが2点、3点とコレクションにまでなったっていうのは、最初からそういうイメージをお持ちだったんですか。
福富:それはね、最初から日本一になってやろうと思っていたから。一本二本でなく、どんどん買ってゆこうと思ってましたから。だから、ボーイでね、食うもののくわず、絵ばかり買ってる馬鹿な奴がいるって評判がありましたよ。
千秋:それは、経営者になられる前から絵をあつめていらしたんですね。
福富:その時買ったのは、清方だったけれどね。清方だけはね、一種の復讐じゃないけれども、第二次大戦で燃やしてしまった(注:お父様のコレクション空襲で燃やされてしまう経験をされた)から、燃やした分だけでもとりもどすぞと。そのうちに値が高くなるから今のうちに買っておけってね。
千秋:そうだったんですか。
福富:ボーイの給料が5000円くらいだったとき、5万円の絵を買ってましたから。
千秋:それではどうやって生活をされていたんですか。
福富:給料以外にも収入はあったから。みんなが5万円も出して買うのか、って言ってましたけど。そのかわり実際裸足で歩いているようなところはありましたけれどもね。
それにまた安かったんですよね、絵もね。今だった1千万2千万するようなものがそれこそ5万、10万で買えた時代ですから。
千秋:それでも逆に言ったら他の人がするような楽しみをしないで絵を集めていらした。
福富:女性を口説くよりも、なによりも絵を買ったほうが良いですから。だいたい絵を買うときはね、古本でもそうですけれども、みんなびっくりしますけど、ぱっ、ぱっと買いますね。特に考えないでね。でも靴下が綻びたからって買いにゆくでしょ、そうするといろいろ考えて、買わないで帰ってきてしまうっていうこともありますね。この靴なんかだって(履いている靴を見せて)底を張り替えたり修繕に出したりして、長いこと履いてますね。

今、光を当てたい作家

千秋:福富さんがこれは、と思っていらっしゃる面白いものとか、これは光を当てたいなと思われている作品はありますか?
福富:日本人はね、フランスなんかへ行って勉強して帰ってきて洋画を描いているけれど、その前に川上冬崖とか高橋由一なんかがさ、なんかごま油や何かを練って、ごま油かどうかしらないけれど、それで描いたような作品がね、僕は価値があるというのが僕の説なんです。原田直次郎とかね、そういう連中が、キャンバスの無いときに敷布を改造して『騎龍観音」を描いたりしたね、ああいうものを好き好むんですよ。それからね、今はもう高くなってしまいましたけれども、欲しいのは高橋由一ね。
千秋:ああ、もうほとんど出ないですね。出てくることは無いでしょうね。
福富:無いでしょう、由一とか(五姓田)義松とか。その中途半端なものは出てくるんだけれどもね。それをだから本物かどうかを判断するのがね、大変ですよ。

「売らないものは見てもしょうがねえや」

千秋:いまプライスコレクションでとてもすばらしいものが東京国立博物館で見られますがご覧になられましたか?
福富:俺は売らないものは見てもしょうがねえやって思うね。
千秋:(笑)
福富:いや、本当にそう。だから売るって値段をつけてくれれば見に行くけどって。売らないものを見てもしょうがねえや。自分のものにならないんだからいくら見てもね。
本田(弊社スタッフ)福富さんがこれは買うという瞬間には、どういうタイミングといいますか、まったくの直感で判断?
福富:うん。そうそう。それは瞬間に判断しますよ。だから大笑いした話ですが、小田急でやった展覧会で人のものだけど、ああいいなって思って、人のものだけど、びっくりしてね、はあーっと吸い込まれて絵に近寄っていったらガラスにバーンとぶつかって、脳震盪をおこしたんだよ。ごーんって大きな音がしたらしいんだよね。知り合いのところまで。ふっとんできたよ。それを画商が聞いてね、画商が売るからって、頭をぶつけてまで欲しがってた奴がいるから高く売れってね。でもよくみたら塗りこみ(補修)があったの。それでその持ってた人(画商さん)の娘が大笑いして言うには、あなたおとうさんに足元を見られたのよおでこぶつけてまでって言われて。その作品はその後売ってまた別のものを買いましたけれどもね。

福富さんのこれからの夢

千秋:福富さんのこれからの夢ってございますか?美術館をおつくりになられると伺いましたが。
福富:いや、もう作ったんだけれどもね、ぜんぜん許可がおりませんから。
千秋:ご自宅を改造されて。
福富:いや新しく作ったんだけれども。
千秋:なにかこれから目標とされていることってありますか?コレクションに関してこうしたいとか。
福富:自分の持っている作品を重要文化財にしたいですね、重文はぜんぜん持っていないから。僕の持っている柴田是真をね。
千秋:そうですか、柴田是真を。本日はお忙しいところ長い時間ありがとうございました。