東京銀座ぎゃらりぃ秋華洞

【展覧会】肉筆浮世絵展

銀座の画廊秋華洞では当初より浮世絵を扱ってきました。
浮世絵というと版画のイメージが強いですが、肉筆浮世絵は1点ものであり、着物の細かい描き込み、髪の毛の1本1本に渡るまで、絵師本人の技量を堪能できるのが魅力です。
生涯肉筆しか描かなかった宮川長春の作品を中心に肉筆浮世絵の美人画をまとめて観る事のできる貴重な機会です。

展示作家:宮川長春、祇園井特、川又常正、宮川一笑、月岡雪鼎 ほか

展覧会情報

会期:9月19日(水)~9月30日(日)※会期中無休 入場無料

場所:ぎゃらりい秋華洞

時間:10:00~18:00

肉筆浮世絵とは

宮川 長春《立美人図》宮川 長春《立美人図》

本来「浮世絵」とはその当時の風俗を描いたもので、技法を指すものではありません。いわゆる版画の「錦絵」と区別するときに絹や和紙に絵師が直接筆で描いたものを「肉筆浮世絵」と呼びます。
ちなみに切手にもなっている菱川師宣の「見返り美人」は肉筆浮世絵。主な画題は遊里、芝居町の風俗や美人の立姿など多岐にわたります。
肉筆浮世絵は1点もののため値段を高く設定でき、版画の下絵を描く画工より、肉筆を描く本絵師のほうが社会的に地位が高かったと言われています。若いときに錦絵を制作し、名声を得たあと肉筆に転じる絵師もいました。北斎は浮世絵を中心に描いていたのは70代の4年間、晩年は肉筆に集中していました。また、懐月堂派のように同じような構図の作品を工房体制で量産をしたものもあります。

代表的な肉筆浮世絵師は、菱川師宣、懐月堂安度、宮川長春、勝川春章、磯田湖竜斎、西川祐信、歌川豊春、歌川豊広(広重の師)、喜多川歌麿、鳥文斎栄之、葛飾北斎、歌川広重など。

宮川 長春 プロフィール

天和2(1682)尾張~宝暦2(1752)
菱川師宣や懐月堂派に学ぶ。多くの肉筆絵師が版画である錦絵も手がけている中で、肉筆浮世絵だけを手がけている。浮世絵師としては絹本で上質な絵具を用いた作品が散見されることから、別格の地位にあったとみられる。門人の一笑、長亀も肉筆を専門にしていた。

※今展覧会では宮川長春の作品3点と門人の宮川一笑の作品1点を展示します。