2014-02-07日本美術そうだったのか通信
Vol.337 好評!「春画展」 秋華洞にて開催中

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お届けします。株式会社秋華洞提供。
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■今週の「そうだったのか!」━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

こんにちは。立春を過ぎ、暦に上では春ですが、まだまだ寒い日が続きますね。
インフルエンザもはやっているようで、人ごみを避けたいところですが、
見たい展覧会が目白押し。
そこで、予防のためマスクをしていそいそと美術館に出かけているこの頃です。

今日は浮世絵担当の山田が、秋華洞で現在開催中の展覧会をご紹介します。

盛況のうちに幕を閉じた大英博物館での「春画展」。
入場規制をする日もあるほどの人気で、社会的にも大変注目が高く、
イギリスの大手新聞にも大きく取り上げられました。

しかし、残念なことに本家、日本での巡回展開催はかなわず…。
そこで、秋華洞が緊急企画として春画展を開催中です。

  展覧会「春画解体新書」
 日時 2月1日(土)?2月15日(土)(会期中無休)
   10:00?18:00(平日)
   11:00?18:00(日・祝) 

 場所 ぎゃらりい秋華洞(東京・銀座)(アクセス)
 入場無料  展示販売いたします

 展示内容 歌麿「歌満くら」、北斎「富久寿楚宇」、
   国貞「艶紫娯拾余帖」、英泉「春の薄雪」春信、
   栄里、英山、西川祐尹、柳川重信、司馬江漢ほか、

秋華洞では「浮世絵ぎゃらりい秋華洞」で春画を販売していますが、

http://jp.japanese-finearts.com/item/search.php?sritem=42

今回はサイトに載せていない作品も数多く展示しております。
図録でムック本に掲載される有名な作品も多数あります。
例えば、歌麿の傑作、「歌満くら」11図。中年夫婦の妻が夫に布団を掛けて
やる仲睦まじい姿が描かれています。
決して美人ではない妻ですが、その優しさに思わず微笑みたくなります。

そもそも春画はエロティックな部分だけがクローズアップされ、美術館で
大々的に展覧会が開かれることは少なく、少し前の資料でも絵の一部が白抜きに
なっているものが普通だったのです。
しかし、春画といえば、江戸の人々にとって身近なものでした。
男女の性だけでなく、春画は「生命力」のシンボルとして、武士が戦いの際、
鎧の下に忍ばせたり、春画を持つと蔵が火事にならないとも言われていました。

http://www.aojc.co.jp/staff_blog/2011/06/post-83.html

特に火事除けの春画として有名なのが、上方の絵師月岡雪鼎の肉筆春画。
http://jp.japanese-finearts.com/item/list2/A1-87-099-01/Tsukioka-Settei/Settei–Abuna-e-
大英博物館の春画展にも出品されていて注目を集めていました。

現地リポートは社長田中のブログで。
http://www.aojc.co.jp/blog/2014/02/london-shunga.html

そのほかの現地リポートはこちら。
http://www.aojc.co.jp/blog/2013/12/shunga-bm1.html
http://www.aojc.co.jp/blog/2014/01/post-267.html
http://www.aojc.co.jp/blog/2014/02/post-268.html

ギャラリーでは、社長が持ち帰った図録もおいてありますので、
ご自由にご覧ください。
今回の展示には、図録に掲載されているものと同じ作品が何点かあります。

ところで、日本の春画の特徴のひとつが「着衣」であること。
着物が主役のようにこりにこった描写のものも見られます。大英博物館では
着物そのもの展示もあったそうです。
春画はおめでたいものとしてお正月に豪華春画をつくらせ、大名同士で送りあう
風習もあり、越前福井藩の松平慶永が作らせたものといわれる
国貞の「花鳥余情吾妻源氏」はその豪華さに目を奪われます。
雲母摺りやきめ出し(紙の表にふくらみを持たせる手法)、金摺、銀摺など様々な
技法を駆使しています。

また、見立ての意味がわかるとより楽しめる作品もあります。
英泉の「春の薄雪」第三図「花清宮ノ写」は男一人に女4人の構図。
http://jp.japanese-finearts.com/item/list2/1-88-234-03/Eisen-/Haru-no-Usuyuki–Kaseikyu-no-Utsushi

これはある逸話が暗示されています。
「花清宮」は華清宮をあらわし、唐の玄宗皇帝が楊貴妃と快楽の日々を過ごして
いる様子を描いています。
このシリーズはネットでの販売もしております。
女郎花(おみなえし)の背景が美しい作品はこちら。

http://jp.japanese-finearts.com/item/list2/1-88-234-01/Eisen-/Haru-no-Usuyuki–Ominaeshizuka

また、今回は人気の春信の春画のほかに司馬江漢の作品展示もあります。
司馬江漢というと洋風画の開拓者として有名ですが、春重の名で春信風の
春画も残しています。こちらもぜひ見比べてください。

展覧会は今月15日まで。ぜひ、足をお運びください。

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★更新情報
・銀座の画廊ではたらく社長ブログ(「丁稚ログ」改題しました!)
 …大英博物館「春画展」レポートです
http://www.aojc.co.jp/blog/2014/02/london-shunga.html
http://www.aojc.co.jp/blog/

・浮世絵サイト…新着情報
 国芳 「仁田四郎忠常 富士権現に遇ふ図」、芳員 「欧羅巴州之内
 英吉利国」、歌麿 「美人」、年方 「雪月花之内 常磐御前雪中之図」、
もちろん!春画本 …ほか
(サイト左上のNew Arrival!より新入荷情報をご覧いただけます)
http://jp.japanese-finearts.com/

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