2012-02-09日本美術そうだったのか通信
『日本美術そうだったのか通信』Vol.278 てっぺんじゃない!? 富士山の火口

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■今週の「そうだったのか!」━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

佐渡島で大きな地震があり、雪崩が心配されています。最近はどこで地震が起き
ても不思議じゃないくらい、いたるところが震源となっており、震災一年を前に
あらためて気を引き締めなければ、と感じました。

いたずらに曖昧な情報に踊らされるのも危険ですが、富士山の動向も気になると
ころ。1707年に起きた宝永大噴火の絵がテレビに出ていましたが、おや?てっぺ
んから噴火した訳ではないんですね。噴火は富士山の東南の斜面で起こり、三つ
の火口と宝永山が形成されたとのこと。広重の《東海道名所図会 原・愛鷹山不
二眺望》では、むかって右斜面に宝永火口の突起が小さく描かれています。

ちなみにこちらは円山応挙の《不二》
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/type/kake/A09-584.html

こちらは児玉希望《薫風》
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/type/jpn/A2-86-2.html

片岡球子《めでたき富士》
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/type/han/A2-85-573.html

宝永山の突起は…どうでしょうか。人によって同じ富士でも描き方は様々ですね。
時代が変わっても人々に愛され続けるこの山が、明日も変わらず穏やかでいてく
れることを願うばかりです。

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