2008-08-04日本美術そうだったのか通信
Vol.163 良寛真筆

□■『日本美術そうだったのか通信』Vol.163 良寛真筆 ■□

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もくじ
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・ご挨拶
・カタログ15 〜良寛〜
・簡単!浮世絵の歴史
・ネットで愉しむ秋華洞 〜今週のアップ作品〜

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■□■ ご挨拶 ■□■

 海外からのお客様が多い秋華洞。
必然と浮世絵の仕入れも多くなってきます。

仕入れた浮世絵はほとんど海外サイトに掲載しておりますが、日本人のお客
様でも海外サイトをご覧になって注文してくださる方も多いことから、日本
語サイト「おんらいん秋華洞」でも浮世絵の掲載をはじめました。

「おんらいん秋華洞」→ http://www.syukado.jp/index.html

英語は全く駄目、でも浮世絵には興味がある方、これからは『おんらいん
秋華洞』でお楽しみいただけます。ご期待下さい。

お手ごろ価格の商品もあるので、海外の方のお土産にもとってもお手ごろで
すよ。

お手ごろ浮世絵→http://www.japanese-finearts.com/item/search.php?md=0723

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■□■ 浮世絵の歴史  ■□■

前回のメルマガでは、浮世絵の製作工程について取り上げましたが、
今回は浮世絵の簡単な歴史についてお伝えしたいと思います。

1)江戸前期木版本の挿絵が一枚絵になったのが浮世絵の始まりです。菱川師宣
が始め、墨一色摺の浮世絵。それが”墨摺絵”です。浮世絵といえばカラフ
ルな色彩が印象的ですが、始まりは墨一色だったんですね。

    ↓   

2)華やかさを求める人々の要望に答えるべく、墨摺絵に筆で彩色。
鉱物質の赤である「丹」を主に用い、それに緑、黄などを加えた作品が
登場します。これが”丹絵”と呼ばれるもの。
この”丹絵”、鳥居派の画家が代表作家として上げられます。

    ↓

3)江戸中期になると、私達の思う浮世絵に近い色摺版画が始まりました。
丹絵の次に出てきたのが、筆で彩色せず、2〜3色の色板を用い彩色した
”紅摺絵” 代表的な絵師としては柱絵を創始したと言われる奥村政信などなど。

    ↓ 

4)2〜3色のみだった浮世絵も江戸中期後半さらに多色摺りに発展します。こ
れは、”錦絵”と云われ、数色の色版を刷り重ねたもので、鈴木春信によっ
て始められたとされています。私達が思う”浮世絵”はこの多色摺りの”錦
絵”が多いのではないのでしょうか。

このように、半世紀を経て、人々の要望に答えるべくして浮世絵は発展を続
けてきたのですが、江戸後期に入ると、さらに、美人画、名所絵、武者絵、
戯画、役者絵などなどとジャンルが形成され、浮世絵は隆盛期を迎えます。

さらに、江戸時代には分業で作られていた浮世絵ですが、明治以降は作家自
らが画・刻・摺すべての工程を行う、より芸術性の高い版画制作が目指され
たのでした。

そんな歴史を持つ浮世絵の魅力、是非一度手にとって感じてください。

秋華洞浮世絵サイト→http://www.japanese-finearts.com/item/list/35/

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■□■ カタログ15  ■□■

 良寛の書が今回のカタログの巻頭を飾っております。

本作は、本体もさることながら、安田靫彦の箱もよいのです。

本作には『良寛真跡』と箱書きしてあります。

これが何を意味するかというと、安田靫彦は良寛の書に惚れて、良寛風の書
もよくした人の一人であり、良寛の鑑定・箱書を多数しています。(良寛に痺れ
た人として有名なのは他に例えば夏目漱石や、津田青楓がいます。)

たいていは『靫彦識』、つまり「私は見ましたが、見たということを言い置
くだけにしておきます。」という調子の箱書きが多いのですが、本作の箱書
きは非常にまれな表現<真跡>『良寛真筆』となっているのです。

このことから、本作には安田靫彦の特別の思い入れがあったことが伺われる
一品です。

カタログ15請求はこちら→https://www.syukado.jp/jp/support/catalog/index.cgi

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■□■ネットで愉しむ秋華洞 〜今週のアップ〜■□■

□ 吉川霊華 『観自在菩薩』

字も、絵の線も、霊華らしい謹厳な線描。一線一線、汗だくで力を込めて慎
重に描いたであろう跡が、線から滲みでている作品です。

http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/jp_b/KIKKAWA_REIKA/A08-0198.html

□ 歌川広重 『木曽海道 六拾九次之内 長久保』

松の影に満月を覗かせる表現などが、いかにも広重らしい一品。

http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/shoga/UTAGAWA_HIROSHIGE/A08-0301.html

□ 二代国貞 『東都西国夕涼』

対照的なのが屋根の上の2人の男。宴会を眺め「やってられない」とばかり
にふんぞり返っている様子が面白いですよ。

http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/shoga/KUNISADA2/A08-0297.html

□鴨下晁湖 『9月 ほろ酔ひ』

うつろな目で遠くに視線をやる女性の横顔、たおやかさを感じてください。

http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/jp_b/KAMOSHITA_CHOKO/A08-0304.html

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■□■ご感想をお待ちしております!■□■

最後までお読みいただき有難うございました。
秋華洞メルマガ編集担当、桑田郁子がお送りいたしました。

みなさまからの感想をお待ちしています。
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次号もお楽しみに!

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弊社は50年にわたり日本美術商として活躍した代表・田中自知郎が長男・
田中千秋と共に、平成15年に「有限会社アートオフィスJC」として設立され、
その後平成18年に「株式会社秋華洞」と商号変更致しました。

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