2008-07-25日本美術そうだったのか通信
Vol.162 浮世絵制作工程

□■『日本美術そうだったのか通信』Vol.162 浮世絵制作工程 ■□

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もくじ
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・ご挨拶〜夏の工芸品まつり〜
・完成!カタログ15〜伊達政宗 書状〜
・浮世絵制作工程
・ネットで愉しむ秋華洞 〜今週のアップ作品〜

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■□■ ご挨拶 ■□■

 夏の楽しみの一つといえばお祭りです。
各地でちらほらとお祭りが催されてきましたが、
これからが本番ですね。

クレドオークションの工芸まつりも、残すところあと1週間となりました。

このお皿に鮎を乗せたら料亭の味わいが家庭でも楽しめそうだな、とか、
この器でお茶を立てて飲んでみるなんて贅沢だわ〜。などなど、実際使える
工芸作品を見ていると、数々のアイデアが浮かんでくるものです。

身内であるにもかかわらず、思わずビッドしたくなってしまう作品がゴロゴロ。

直接手にとって、味わえるのが工芸の魅力ですね。

超有名店がお手ごろ価格で出品している作品もございますので、是非このお祭り
を覗いてみてください。7月31日までです!

クレドオークション夏の工芸まつりはこちら→http://storeuser4.auctions.yahoo.co.jp/jp/user/credo_auction?alocale=0jp&mode=1&u=;credo_auction

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■□■ カタログ15 〜 伊達政宗 書状〜 ■□■

 今回のカタログ15の作品番号2は伊達政宗の書状です。

 この書状、見所はなんといっても花押ですね。

いわゆる鶺鴒(セキレイ)落款ですが、非常に美しい。

 花押というのは、判子の代わりのようなモノですから、いつも同じになって
いなければいけないとも思いますが、人間のやることですから、当然いつも
少しずつ違います。

特に、伊達政宗は、その生涯で、名乗りが羽柴から中納言まで、「昇進」し
ていきますが、同時に、花押もすこしずつ変わっていったようです。

若いときはアラっぽく、だんだん落ち着いてくるという傾向が見られます。

今回取り上げている書状は40代の時の物かと思われます。

壮年期の本作の花押はとくにバランスが整っていて、これだけで鑑賞にたえ
ます。

美しい鳥に見立てた花押を押すという事は、だれか大切な人に送った書状か
もしれないですね。

カタログでは花押をアップにして取り上げておりますので、じっくりとお楽
しみ下さいませ。

カタログ15請求はこちら→https://www.syukado.jp/jp/support/catalog/index.cgi

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■□■ 浮世絵制作工程 ■□■

 メルマガでも何度も取り上げている”浮世絵”ですが、
浮世絵はまさに、絵師と彫り師、摺り師、これに版元が加わった
まさにコラボレーションな芸術です。ってことは、もう何度もお話しましたね。

今回はこの4人がどのようにコラボするのか簡単にお伝えします。

版元:作品の企画をたてる。

     ↓

絵師:版元の企画に沿い、下絵を描く。その下絵を版下用に墨で写す。

     ↓

版元:出版許可の検印・版元印を押す。

     ↓

彫り師:版下絵を元に黒板を彫る。

     ↓
摺り師:黒板から黒一色の校合摺りを作る。

     ↓

絵師: 校合摺りに色を指定。一枚に一色を指定。

     ↓

彫師:色ごとに版木を彫刻。

     ↓

摺師:版元・絵師立会いの元、試験摺りの後、初摺りが完成
(*初摺りは一般に200枚程度)

     ↓

彫師:初摺後の再版(後摺り)を行う

というコラボの末に一枚の浮世絵が出来上がります。

この浮世絵、当時は無名の絵師を含めて二千人近くいたといわれるとかで、
とにかく版元、絵師、摺師、彫師の多さだけではなく、当時の風俗を主題と
して扱っており、現在のファッショングラビアの役割も担っていたことから
も、図柄の幅もかなり広く、ちょっとやそっとでエキスパートになれる様な
分野ではありません。

「これは摺り過ぎてる・・。」とか「これは良い図柄だな〜。」などなど、競
りで皆がボソボソつぶやく声に耳を傾けながら、コツコツと知識を積み上げ
ていくしかないんです。

そんな努力の結果、少しずつですが、秋華洞の浮世絵コレクションも充実し
てまいりました。

是非一度、ご覧になってくださいね。

秋華洞英語サイト→http://www.japanese-finearts.com/index.php

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■□■ネットで愉しむ秋華洞 〜今週のアップ〜■□■

□ 川合玉堂 『喬松』
太い幹のざっくりとした墨線と葉の繊細な墨線とのコントラストが画面に小
気味よい躍動感を与えている作品です。
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/jp_b/KAWAI_GYOKUDO/A08-0169.html

□ 郷倉千靭 『牡丹と壺』
大輪の花を広げる紫紺の牡丹と、蕾のままの白牡丹の対比が素敵です。

http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/jp_b/GOKURA_SENJIN/A08-0115.html

□ 貝原益軒 『二行書』
雄大な西湖の春緑を目に、少し戯れた詩の二行書です。

http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/shoga/KAIBARA_EKIKEN/A08-0176.html

□ 梅園・連山 『田舎源氏』
作者について詳しいことはわかっていませんが、女性作家2人の合作です。

http://www.syukado.jp/jp/search/detail/type/kake/A08-0253.html

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■□■ご感想をお待ちしております!■□■

最後までお読みいただき有難うございました。
秋華洞メルマガ編集担当、桑田郁子がお送りいたしました。

みなさまからの感想をお待ちしています。
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