2007-08-27日本美術そうだったのか通信
Vol.132 国際化する木版画

□■□■ 『日本美術そうだったのか通信』Vol.132 国際化する木版画

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もくじ
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・ご挨拶
・国際化する木版画
・浮世絵の技法
・日本美術家辞典
・ネットで愉しむ秋華洞 <新着作品>

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■□■御挨拶■□■

夏休みも終わり、銀座の街も少しずつ賑やかさを取り戻してきています。
秋華洞は、各スタッフ下半期の目標を再確認し、心機一転走り始めました。
査定や美術品のお問い合わせ等、今後もどしどしお気軽にお問い合わせ下さ
いませ。

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■□■国際化する木版画□■□

二週にわたり「広重」について書いてきましたが、今回は浮世絵がどのよう
に国際化していったのかがテーマです。

明治年間に入り、大量生産に適した石版などの印刷技術の普及によって、浮
世絵は衰退の一途を辿ります。大正年間に入り、海外向けに浮世絵を売って
いた渡辺庄三郎という人物が、木版画の復興をもくろみ、「新版画」という
運動を興していきます。

そこで絶大な人気を得ていったのが川瀬巴水の風景版画や、伊東深水の人物
画です。渡辺はまず新版画を軽井沢で避暑中の外国人にテスト販売し、売上
の手応えを得ます。そして彼らの版画が最初に評価されたのも海外において
でした。

同時に、この新版画運動には、外国人の浮世絵師が参画していました。

□フリッツ・カペラリー
□ヘレン・ハイド
□バーサ・ラム
□ポール・ジャクレー

などです。

ポール・ジャクレーにおいては、最近特に再評価を得ています。彼は1896年
パリに生まれ、1899年(明治32)家族と共に来日し、生涯を日本で過ごした
といわれています。

彼らは、木版画の本格的な技術を学ぶために、わざわざ日本に渡ってきまし
た。ジャクレーなどは日本人より日本通で、相変わらず日本国内ではないが
しろにされている木版画に対して、平素から「なぜ日本人がこんないいもの
をやらないのか、不思議でならない。」と漏らしていました。

このように、少しずつ国際化してきた浮世絵ですが、来週は「国際化する木
版画2」をお届けしたいと思っております。

是非御期待下さいませ。

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■□■浮世絵の技法■□■

一ヶ月ほど前に御紹介した月岡芳年 月百姿

http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/shoga/TSUKIOKA_YOSHITOSHI/A07-0190.html

この作品、画像ではわかりませんが、着物の黒の部分に模様が表現されてい
ます。ある日手にとってこの浮世絵を眺めていると、キラキラ〜ンと着物の
模様が目に飛び込んできました。「真っ黒じゃなかったのね!?」

こちら→http://www.syukado.jp/sodatta/archives/tsukioka_04.jpg

これは空摺りとよばれる浮世絵の技法です。着物の柄や背景などに、絵具で
はなく紙の凸凹によって模様を表現する技法です。空摺は、墨線の代わりに
輪郭線をへこませ、質感を強めるもので、きめ出しと同様に版木には絵具を
つけず、しめりけをあたえて強く摺り、紙に凹凸をつけていきます。

色や線だけではない表現がなされるのが、版画の魅力の一つかもしれませんね。

美術館で実際手にとって見ることは出来ないかと思いますが、秋華洞に来て
くださればどの作品もお手にとってご覧になれますよ。

秋華洞へはこちら
→ http://www.syukado.jp/jp/support/guide/guide.html

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■□■日本美術家辞典□■□

秋華洞HP「日本美術家辞典」を皆様ご存知ですか。50音順、出身県やゆか
りの県別、さらに学派や出身校別に、お知りになりたい作家をお探しいただ
けるようになっています。美術商としてだけではなく、日本美術のすばらし
さを伝えていく秋華洞でありたいと思っておりますので、是非御活用下さい
ませ。

http://www.syukado.jp/sakusya/

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■□■新着情報■□■

今週は久々に工芸品を多数アップしております。

□まずは格子模様が斬新な浜田庄司『柿釉格子掛角皿』
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/kogei/HAMADA_SHOJI/A07-0158.html

□華やかな藤田喬平の『飾筥 紅白梅』
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/kogei/FUJITA_KYOHEI/A07-0248.html

□同じく藤田喬平『飾筥藤娘』
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/kogei/FUJITA_KYOHEI/A07-0247.html

□そして深いコバルト色が美しい加藤卓男『青釉胡姫之酒杯』
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/kogei/KATO_TAKUO/A07-0156.html

□若尾利貞『鼠志野平向付』5枚セットです。
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/kogei/WAKAO_TOSHISADA/A07-0157.html

次いで花瓶2点、

□13代今泉今右衛門『色鍋島更紗文花瓶』
http://www.syukado.jp/jp/search/item/artist/kogei/JYUSANDAI_IMAIZUMI_IMAENMON.html

□14代今泉今右衛門『色絵雪花墨色墨はじき果実文花瓶』
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/kogei/JYUYONDAI_IMAIZUMI_IMAENMON/A07-0243.html

短歌も2点アップしています。

□与謝野晶子『凋落も…』・http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/kohitsu/YOSANO_AKIKO/A06-1106.html

□『木蓮の…』http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/kohitsu/YOSANO_AKIKO/A06-1128.html

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■□■ご感想をお待ちしております!■□■

最後までお読みいただき有難うございました。
秋華洞メルマガ編集担当、桑田郁子、中島洋平がお送りいたしました。

みなさまからの感想をお待ちしています。
このメールへの返信、あるいは「お問い合わせフォーム」、あるいはカタロ
グ添付のハガキ、FAX連絡用紙、お電話などでも結構です。

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次号もお楽しみに!

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弊社は50年にわたり日本美術商として活躍した代表・田中自知郎が長男・
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その後平成18年に「株式会社秋華洞」と商号変更致しました。

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