岡本東子個展「瞑色の夜にうまれ」
2024年12月6日(金)〜14日(土)
三嶋哲也の個展は秋華洞では三年ぶりとなります。
世の中のいわゆる写実ブームとは一線を画してリアリズム絵画を追求してきた三嶋先生にはふたつの特徴があります。
ひとつは、「エロ」であることを厭わないこと。ブーム的「写実」の不文律は性的描写を高潔な意匠で隠して、格調高くあろうとすることではないでしょうか。その場合、モデルはしばしば「美」の象徴として抽象化される。
ですが、むしろ三嶋は特定のモデルが醸し出す挑発的エロスを引き出して、胸や臀部、そして脚部や足裏のディテイルを描き出してしまいます。人間の「エロ」を突きつけられた私たちは戸惑い、肉体に向き合う事を余儀なくされてしまいます。
ふたつめは、けっして写真を使わないこと。ほとんどの現代画家はモデルを写真撮影してから絵に仕上げていきますが、三嶋はモデルを前にして直接油彩画を仕上げていきます。弊社画廊で、一度彼がライブペインティングを試みたときの即時的な技術に観客は度肝を抜かれて、大評判でした。
本展では、人物画に限らず、静物画も展示いたします。三嶋ならではの世界を是非、ご覧下さい。(代表 田中千秋)