2005-01-14日本美術そうだったのか通信
Vol.33 風呂敷の話

□■□■  「日本美術そうだったのか通信」 Vol.33
発行 有限会社アートオフィスJC・秋華洞
http://aojc.co.jp/  アートオフィスJC
http://www.syukado.jp/ おんらいんぎゃらりい秋華洞
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<本マガジンの説明>
日本美術の鑑賞界のホットニュース、古今国内東西の作家のエピソード、美術業界
裏話など、日本美術をより楽しむための情報をお届けします。
アートオフィスJC・秋華洞提供。
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あけましておめでとうございます。
アートオフィスJC・秋華洞の田中千秋です。

年末からお正月にかけては、インド洋の津波に、奈良の少女誘拐犯の逮捕と、
ショッキングなニュースが続きましたね。

また、地震で打撃を受けた新潟の被災地でも、容赦なく雪が積もりつつあるよう
です。

津波や、自身に関しては、何か被害を受けた人に出来ることはないかな、あ
るいは、自分自身は災害の備えは出来ているかな、など、色々と考えさせられます。

大晦日恒例のNHK歌合戦も、不祥事でだいぶん水を差されましたし、なんだか
おめでた気分になりきれないお正月でしたが、それでも、何かあれば、それを糧
にしてより成長していくのが人間というものだとも思います。

インド洋の津波に関しても、警戒システムを整備する、というニュースも流
れていましたし、試練によって、人類は、強くなる、よりよい方向に向かう、
と思いたいものです。

☆☆★☆☆★☆

このお正月、私どもでは初めて、新人社員を募集しております。この弱小美術
商に大変多くの優秀な方のご応募をいただいて驚いています。

ある友人に言わせると、「銀座でその労働条件じゃあ、これはくるよね」と
のことで、成る程、条件面で自分の思うよりよいのかもしれない、と思いま
した。

が、一方で、美術館、画廊を含めた美術業界というところが、案外、就職要
望が多いのに対して、それほど、求人がない(大手をのぞいては縁故採用が
ほとんど?かもしれません)ことや、あるいは、いわゆる「自己実現」が出
来なくて悶々としている青年層が多いことなどが反映しているのかもしれな
い、など、まあ勝手に色々と思っています。

来週あたりから、何人かにお会いすることになると思うので、今から楽しみにし
ているところであります。

(応募された方へ:なかなか時間が取れなくてご応募いただいた方にはまだ
ほとんどご連絡を差し上げていません、もうしばらくお待ちください)

——————————————————(商品のご紹介)
今週は、新入荷の作品をご紹介致します。
残念ながら、写真の用意が間に合わなかったので、作家名と画題をご紹介致しま
す。写真が出来ましたら、大きさや価格と併せて、あらためてお伝えする予
定ですが、今日は「予告編」。

●根上富治「竹林の雀」 軸装
東山魁偉と同じく結城素明門下、速水御舟とほぼ同年代の中堅作家、根上富
治の作品です。小粋な小品です。
この人は、ちょっと縁起のいい名前でも有名(?)です。

●武者小路実篤「かきつばた」「薔薇」額装
画賛(詩)の入った実篤作品の額装作です。「天に星 地に花 人に愛」と
記されています。二枚セットがお勧めです。

●杉山寧「香魚図」額装
あゆと無花果を描いた少し大きめの額装作品です。非常にスッキリとして、
素敵な作品です。

●吉田善彦「塔の秋」額装
大正元年生まれ、速水御舟、小林古径に師事した吉田善彦先生の作品です。
淡く繊細な色遣いが優美な作品です。

●児玉希望「花光泉声」絹本軸装
広島生まれで川合玉堂門下、濃厚な色彩で印象鮮やかな花鳥風月を描き、水
墨や仏画など幅広い画業を残した児玉希望の縦長の掛け軸です。桜の花吹雪
散るなかに滝壺という、華やかな構図の作品です。

★その他、小山敬三「紅浅間」も入荷しましたが、今展覧会に貸し出し中で
すので、さしあたって掲載は見送るかもしれません。

いずれも、言うまでもありませんが、真筆保証です。

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※※ミニニュース 新人募集
—-美術の知識がなくても、事務の経験しかない
というあなたでも、歓迎します。—-

アートオフィスJC・秋華洞では、新人社員を募集しております。ただ単に、
「好きだから」「興味があるから」「美術の世界を覗いてみたい!」という応募
動機だけでも構いません。

日々の接客からHPの更新などなど、今のメンバー(会長・社長・パートさん)で
は手が回らなくなってきました。そのため、1名の方を社員でお迎えしたいと考
えています。じっくり長く働いてください。あなた次第で、美術の知識や人脈も
広がります。

●ワード・エクセル必須
●運転免許があることが望ましい
●Photoshop,HP作成の経験がある方歓迎
●美術の世界に興味のある方
詳しくは、メール、お電話でお問い合わせ下さい。
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今日の本題:「風呂敷」について
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唐突ですが、今日の本題は「風呂敷」です。

美術の話題で、なんで風呂敷なのだ、とお思いでしょうが、私は、風呂敷、とい
うものが非常に生き生きと活躍している、数少ない業界と、美術商業界の事を感
じております。

ちょっと、そのことをご紹介したいのです。

私どもの事務所には、自分のお持ちになっている「絵」や「掛け軸」、あるいは
「茶道具」などを買い取ってほしい、というお客様がよく見えますが、みなさん、
非常に持ち運びには苦労されているように見えます。

車でいらっしゃった場合は、トランクや後部座席に詰め込んでしまえばいいので、
まァなんとかなるでしょうが、電車でお越しになる場合は、掛け軸の箱を段ボー
ルぐるぐる巻きにしたり、大きな鞄にどっさり詰め込んだり、それぞれ工夫され
ています。

案外多いのが紙袋です。紙袋というのはやっかいなもので、尖って重いものをずっ
と入れていると、だんだんすり減っていって、しまいには底が抜けてしまうおそ
れがあります。そうでなくても、掛け軸のような長いものを入れると取っ手が持
ちにくいですし、様々な大きさのものを入れるのには向いていません。

額ものの絵を運ぶときも案外やっかいです。0号、サムホール、くらいならなん
とでもなるでしょうが、10号を越えて、大きなものになると、額を入れる箱(た
とう、なんて呼んだりもしますが)は、つかみどころがないので、持つのが大変
です。電車の中でも、あの箱をどーんと持っていると、おちつきませんよね。

そこで!

すべてそうしたことを解決してくれるのが、われらがスター、風呂敷なのです。

本当、この商売を初めて、風呂敷のありがたさ、すばらしさ、というものを実感
しました。

風呂敷は、どんな大きさのものも包めます。(そりゃあ自動車は包めませんが、
手荷物の範囲なら。)
風呂敷は、ことなる大きさのものを一緒に包めます。
風呂敷は、ちっとやそっとじゃ破れません。
風呂敷は、結び目、という取っ手があるので、持ちやすいです。
風呂敷は、いらなくなったら畳んで、しまうことが出来ます。
風呂敷は、真田紐と併せて使えば、さらに使い勝手が増します。

※「真田紐」とは以下を参照
http://dic.yahoo.co.jp/bin/dsearch?p=%bf%bf%c5%c4%c9%b3

あまりにも便利なので、私は最近は、会社と家との往復で、かさばるものは、風
呂敷で包んで持って帰ります。

たとえば、本。・・・本は重いんですね、頼りない紙袋では、すぐ破けてしまい
ます。

でも、風呂敷なら平気の平左。たいていの本の5冊や6冊、あるいは10冊、つつん
でもどうってことありません。

でもね、包み方を知らないと、風呂敷は使えないんですよねえ。

で、私、実はまだ包み方がへたくそなので、業界では、たびたび見かねて「あー
あーあー」とか、いわれておるのですが、それでも、まだ風呂敷など使ったこと
がない、というあなたのために、風呂敷の包み方を紹介したいと思います。

・・・というところで、少々長くなりましたので、ここで潮時、来週に致します。
・・・・引っ張るほどの話題じゃあないかしら。来週はほかのテーマとの合わせ
技でいこうかな、と思います。

ということで、今日もお読み頂いてありがとうございました!

また来週もよろしくお願いします。

そして、あらためまして、今年もよろしくお願い申し上げます。

・・「あけおめ」「ことよろ」撲滅委員会代表 田中千秋がお送りしました。

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弊社は平成15年に設立、平成16年に開店致しましたが、50年近く美術業界
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