2007-07-13日本美術そうだったのか通信
Vol.127 完成・カタログ10

□■□■ 『日本美術そうだったのか通信』Vol.127完成・カタログ10

発行 株式会社 秋華洞http://aojc.co.jp/
おんらいんぎゃらりい秋華洞http://www.syukado.jp/

————————————————————
※配信メールアドレスの登録、変更、解除は下記リンクへ
http://www.syukado.jp/sodatta/kaijo.html
※バックナンバーはこちら
http://www.syukado.jp/sodatta/index.html
解除できない場合は、経由しているメールスタンドをご確認下さい。
(まぐまぐ、メルマで登録されている方は上記リンクの中にそれぞれの
メールスタンドの案内がございます。)
————————————————————
<本マガジンの説明>日本美術の鑑賞界のホットニュース、古今国内東西の
作家のエピソード、美術業界裏話など、日本美術をより楽しむための情報を
お届けします。秋華洞提供。
————————————————————

■□■□■□■□■□■□■
もくじ
—————–
・ご挨拶
・これが絶品!カタログ10
・鑑定マニュアル
・続・福井鴻亭
・ネットで愉しむ秋華洞 <新着作品>
・スタッフブログ

■□■□■□■□■□■□■

■□■□■□■□■□■□■

皆様こんにちは。

最近、秋華洞メルマガ「そうだったのか通信」

にお電話やメール、さらにはご来店されての

コメントを頂くことが多く、皆様の貴重なご意見

に感謝と励ましを頂いております。

今後も応援よろしくお願いいたします。

またご意見・ご感想、どしどしお待ちしております。

■□■□■□■□■□■□■

■□■これが絶品!カタログ10□■□

カタログ9を出したばかりですが、なんともうカタログ10明日完成です。

今回自信を持ってお勧めする作品は、谷文晁の「松」三幅対という大変面白

い趣向の作品です。

この作品、三幅すべて同じ位置、同じ松を描き、雪の降る松、雨の降る(滝

に打たれているようなのですが)松、風の吹いている松を描き分けるという

機智的な趣向。これは、三幅それぞれに真体・行体・草体を描き分けて、だ

んだんと崩して描いているのです。三幅対では、たまに落款の書体を真・行

・草に書き分ける事がありますが、同じ画題で三つ、絵そのものを描き分け

るというのは、ほとんど例がないでしょう。

文晁という人は、19世紀初頭の文化・文政頃を代表する文化人といってよい

でしょう。太田南畝、酒井抱一といつも飲み歩き、「下谷の三幅対」と呼ば

れた文晁。付き合う人も超一流。仕事も超一流。門人も多数育てました。し

かし、19世紀の江戸画壇の本当の実態というのは、京都画壇ほど分かって

はいないのです。文晁は初めは狩野派に学びましたが、琳派、南画、南蘋派、

何でも貪欲に学んでいく姿勢は、江戸画壇の特徴そのもの。京都画壇が伝統

に培われ、流派や家格を重んじる若干保守的な傾向を持っていたの対し、江

戸という都市は頼るべき伝統はない。そこが文晁や北斎といった、マルチす

ぎる存在を生み出した土壌の特徴と言えるかもしれません。

文晁は元禄〜享保の江戸の画家である英一蝶の影響を強く受けていると思い

ます。松の描き方は非常に一蝶のそれに近く、三幅対で真・行・草を書き分

けるというのも、一蝶がよくやっています。一蝶は江戸の画家にとっては、

大先輩なのです。こうして、一人の画家の影響関係を探っていくというのも、

面白いですよ。

カタログ10では、見開きページとして三幅すべてご覧になれるように作成

しています。是非ご覧下さいませ。秋華洞カタログ盛夏号、お楽しみに。

カタログ請求はこちら→https://www.syukado.jp/jp/support/catalog/index.cgi

■□■□■□■□■□■□■□■□■□

■□■鑑定マニュアル□■□

「あの・・・、谷文晁の作品鑑定をお願いしたいんですが。」書画、絵画

の鑑定査定などをやらせていただいておりますと、様々なお客様からお問い

合わせを頂き、大変ありがたい次第でございます。物故作家から、現存作家

まで、また日本画から洋画、陶芸と様々な作品の真贋を見させていただいて

おります。そのうち、1割くらいの頻度で、「これが絶品!カタログ10」

で今回御紹介した「谷文晁」の作品鑑定依頼をいただきます。偽物の多さで

は、この作家はダントツといってよいでしょう。鑑定歴40年、弊社会長は、

どんな文晁でも正確に一瞬で見極めます。

「口では説明できない、オ〜ラじゃ!」(弊社会長)

会長の書いた「書画・鑑定マニュアル」第一章でも谷文晁の真贋について詳

しくふれています。オ〜ラの内容を知りたい方は、是非御注文下さいませ。

鑑定マニュアル請求 → https://www.syukado.jp/jp/support/kantei/index.cgi

■□■□■□■□■□■

■□■続・福井鴻亭■□■

前回メルマガで御紹介した「福井鴻亭」ですが、この「赤壁図」完成後、江

亭は中国に旅行し、晩年は千葉の市原の山奥で隠棲してしまいます。こうし

て、同じように“引っ込んでしまった”画家として、弊社のカタログvol.9

に挙げた石井林響(No8、21ページ)がいます。この人も相当な天才だった

ようですが、若くして引っ込んでしまい、その名を知る人は今ではかなり少

ないでしょう。大正〜昭和初期というのは、いろんな人がいます。その後戦

争に突っ込んでいく日本の風潮を、それぞれがそれぞれに感じたのでしょう。

ともかく、こうして世俗を離れてしまった作家に、今もっと光が当たるべき

時代が来ているのかもしれません。だって、相当凄かった人たちばかりなん

ですから・・・。秋華洞が揃えた、隠れた名品をお手元に如何ですか。

福井江亭「赤壁図」

http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/jp_b/FUKUI_KOTEI/A07-0135.html

■□■□■□■□■□■□■□■□■□

■□■新着作品■□■

今週は最新カタログ10から数点アップしています。

□山口蓬春「海宝」
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/jp_b/YAMAGUCHI_HOSHUN/A07-0253.html

□今尾景祥「松桜花小禽図」
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/jp_b/IMAO_KEISHO/A07-0182.html

また、カタログ10の浮世絵から多数

□三代 豊国「役者絵」
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/shoga/SANDAI_TOYOKUNI/A07-208.html

□月岡芳年「月百姿」
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/shoga/TSUKIOKA_YOSHITOSHI/A07-0189.html

□芳年の同タイトル「月百姿」
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/shoga/TSUKIOKA_YOSHITOSHI/A07-0190.html

またカタログ9の目玉商品からもアップ!

□東海道五十三対「国芳・広重・豊国」
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/shoga/UTAGAWA_KUNIYOSHI/A07-0127.html

■□■□■□■□■□■□■□■□■□

■□■■□■

ねむの木学園の展覧会、庭園美術館、その他展覧会の感想等々、最近秋華洞

スタッフブログは充実しております。スタッフの個性を感じることができる

ブログですので、是非お楽しみ下さい。

スタッフブログはこちら→http://blog.livedoor.jp/syukado_staff/?blog_id=1417202

■□■□■□■□■□■□■□■□■□

■□■ご感想をお待ちしております!■□■

最後までお読みいただき有難うございました。
秋華洞メルマガ編集担当、桑田郁子、中島洋平がお送りいたしました。

みなさまからの感想をお待ちしています。
このメールへの返信、あるいは「お問い合わせフォーム」、あるいはカタロ
グ添付のハガキ、FAX連絡用紙、お電話などでも結構です。

☆☆秋華洞に感想でもと思ってくださった方はこちらへ☆☆
「秋華洞お問い合わせフォーム」をご利用ください
https://www.syukado.jp/jp/support/contact/index.cgi

次号もお楽しみに!

■□■□■□■□■□■□■□■□■□

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

美術品無料査定・買取致します。
秋華洞 高価買取はこちらです。
http://aojc.co.jp/buy/
buy@aojc.co.jp
フリーダイヤル 0120-126-510 (イツモコットウ)

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

★★「おんらいんぎゃらりい秋華洞」美しい展示が好評です!
http://www.syukado.jp/
☆★「秋華洞・丁稚ログ」丁稚兼社長・新米美術商の赤裸々な日々
http://blog.livedoor.jp/syukado/
☆☆「秋華洞・スタッフログ」ほぼ毎日更新中!
http://blog.livedoor.jp/syukado_staff/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
発行 株式会社 秋華洞
http://aojc.co.jp/  TEL 03-3569-3620
東京都中央区銀座6-4-8 曽根ビル7F
代表取締役 田中自知郎・田中千秋
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
秋華洞のご案内

主に日本の美術品・古美術品を中心に、幅広く取り扱っております。

近代絵画・現代絵画を軸とし、さらに、鎌倉・室町時代より、現代に至る
まで、あらゆる分野で活躍した画家・高僧・武将・文人・歌人・俳人の手に
よる絵画・書蹟、時代屏風、絵巻、古文書、古写本、古版本、稀覯本(きこ
うぼん)を専門とし、その他、彫刻、工芸品、茶道具など、多岐にわたって
対応致します。

弊社は50年にわたり日本美術商として活躍した代表・田中自知郎が長男・
田中千秋と共に、平成15年に「有限会社アートオフィスJC」として設立され、
その後平成18年に「株式会社秋華洞」と商号変更致しました。

(代表プロフィールは↓)
http://aojc.co.jp/corp/profile/index.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎ご意見、お問い合わせは、→ info@aojc.co.jp
(またはこのメールへご返信下さい!)
◎バックナンバーはこちら →
http://www.syukado.jp/sodatta/index.html

◎秋華洞自社配信分【日本美術そうだったのか通信】の
マガジン登録、解除→
http://www.syukado.jp/sodatta/index.html

まぐまぐ《日本美術そうだったのか通信》の登録・解除→
http://www.mag2.com/m/0000138331.htm
melma<日本美術そうだったのか通信>の登録・解除→
http://www.melma.com/backnumber_124770/
※melma!配信分は件名が<日本美術そうだったのか通信>となっています。

※※まぐまぐ配信で登録された方は、まぐまぐでの解除をお願いします。
自社配信登録解除URLでは、まぐまぐ配信分の「解除」は行えません。