2007-05-18日本美術そうだったのか通信
Vol.120出会いたいけど、出会えない!?

□■□■  『日本美術そうだったのか通信』Vol.120出会いたいけど、出会えない!?

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もくじ
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・ご挨拶
・幕末明治画家達って!?第二弾
・新着作品情報
・古美術の名脇役 第二弾

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■□■ご挨拶■□■

梅雨も越していないのに、もう夏!?といった暑い毎日ですね。

皆様はいかがお過ごしですか?

銀座でちょっと一息涼みたいわという方は是非秋華洞へ。

美人画から心機一転、店内の作品を変えました。

「どんな作品?」と気になる方の為に、ちょっぴりお見せ致します。

三輪晁勢 『爽涼』
http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/jp_b/MIWA_CHOUSEI/A07-0086.html

などなど、涼しげな作品と共に、スタッフ一同皆様をお待ちしております!

■□■□■幕末明治画家達って!?第二弾□■□■□■□■

さてさて、なぜ幕末明治の画家達がないがしろにされてるかって?

「突然何の話よ?」っとすっかり忘れてしまった方は
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次号カタログでは、橋本雅邦、河鍋暁斎と幕末画家達の作品を数点掲載予定
です。

江戸から明治へと、日本美術の伝統を受け継ぎながら、変革の時代を生き抜
いた幕末明治画家たちの作品は、なかなか市場でも出会うことが出来ず、美
術史においてもないがしろにされている部分ともなっているのです。
といのが前回のおさらいです。

「だから、なぜないがしろにされているかって?」

・・はいはい、お待たせしました。

そのもっとも大きな原因は、江戸以前を「近世」江戸以降を「近代」
と時代区分がはっきりと分かれてしまっていることにあります。

なので、江戸時代を研究している人は、近現代は畑違いと思っているし、
近現代をやっている人は江戸以前を研究したがらないのです。

また「美術」という概念が出来上がりつつあった明治20年頃、当時の知識
人たちは昔の古い物をだけを評価し、少し前の作品を俗っぽいものとして全く
評価しなかったのです。

そのために、この近世・近代の分かれ目に位置する幕末明治の画家達の、
魅力的な作品の多くは海外に流出してしまいました。

「出会いたいけどなかなか出会えないんだよな〜。」(社長)

と言わせる原因はここにあったのです。

新しいものも、古いものも、等しく客観視してモノを選ぶ眼が私達に求めら
れているのでしょうね。

次号のカタログも、そんな眼でお楽しみいただけるように作っています!

秋華洞が出会った、なかなか出会えない、幕末明治の作品にこうご期待です!

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■□■□新着情報■□■□■

G.W.明け最初の新着アップです。

先ずは秋華洞得意の美人画二点です!

□池田輝方「扇面美人」

http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/jp_b/IKEDATERUKATA/A07-020.html

浮世絵にしても何にしても、時代が下れば下るほど、描き込みは緻密になり、
写実的な表現を求めるようになっていきます。しかし、池田輝方は逆行!敢
えてデフォルメしてシンプルに。色彩は淡くべた塗りに、描線はやわらかに。
軽さを追求した美人図の表情は、なんとも言えぬイーイ色っぽさ!

□菊池契月『弥生節』

http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/jp_b/KIKUCHI_KEIGETSU/A07-007.html

べた塗りデフォルメ美人の輝方に対し、美人図の中にさまざまモダンな表現
を追求した菊池契月。超古典の大和絵の主題の中にも、色彩の濃淡を出すな
ど、“現代”を残そうとしています。

輝方は、「古さの中に新しい表現」を見、契月は「古いものを新しく」描い
たといえる両作品、ぜひ味わってみてください。

□西村龍介 『城』

http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/yo_b/NISHIMURA_RYUSUKE/A06-1517.html

ヨーロッパ旅行を夢見させる作品です。
っていうよりも、一度でいいから住んでみたいわ、こんなお城!

□刑部人 『西の京』

http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/yo_b/OSAKABE_JIN/A07-045.html

ヨーロッパ旅行は無理でも、国内ならなんとか・・・・。
日本各地を旅して描いた風景のうちの一つで、おそらく京都や奈良を描いた
と思われます。作者が見た風景を探しに旅に思いを馳せる一品です。

□ 久々の浮世絵作品アップ!かっこいい武人モノ!

月岡芳年『月百姿 大物海上月 弁慶』

http://www.syukado.jp/jp/search/detail/artist/shoga/TSUKIOKA_YOSHITOSHI/A07-037.html

月百姿は芳年晩年のシリーズで、百の説話をどれも月を主題にして描いたも
の。「船弁慶」の一場面ですが、波の表現が凄いですね〜!菊池容斎を意識
した節がありますが、この緊張感と迫力の構図!摺りの技術も凄いです。月
影の雲の微妙なグラデーション・・・木版画技術もこの頃最高水準に達してい
ます。

■□■□■古美術の名脇役 第二弾 黄袋(仕覆)□■□■□■□■

額装の作品や陶磁器などは通常布の袋に入れられ箱に入っています。

この袋、なぜか必ず黄色なのですよ。

ですので、私達はよく「黄袋(きぶくろ)」と呼んでいますが、正式な名前
は「仕覆」(しふく)といって、茶器を仕舞う袋が、そのまま額の絵画など
にも用いられるようになったそうです。

そしてこの仕覆はウコンで黄色く染められていたため、黄色という色がその
まま定着し、今に使われるようになりました。

・ウコンに防虫効果があるから

・ウコンが魔除けになるから

・ウコンだと色褪せしやすい為、逆に保存状態を知るための目安になるから

・黄色はお金が溜まるような視覚的満足感を与える、金目のモノの贈り物をす
る際の縁起担ぎ、などという説も。

確かにこれは一理あるかもしれませんね。

思い出してください時代劇を。「お代官様、山吹色の菓子に御座います。」
「ふーむエチゴ屋、おぬしもワルよのう…ヒャッヒャッヒャ!」みたいな。

…失礼致しました。

ともかく、黄袋の黄袋たる所以は、芸術家の縁起担ぎの願いは確かに込めら
れているのかもしれませんね!?

■□■ご感想をお待ちしております!■□■

最後までお読みいただき有難うございました。
今回の編集は桑田郁子、中島洋平でした。

みなさまからの感想をお待ちしています。
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次号もお楽しみに!

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