「小鳥と少女」
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サイズ35.0×20.2(54.2×39.4)cm
素材紙に鉛筆、パステル
備考額装
画中にサイン・本紙裏にサイン
東京美術倶楽部鑑定書
大正2年作
シミ、剥落、額に傷、その他
作品番号A2-97-419
作品解説
本作背面には1956年の藤田のサインと、13の文字が見られる。近年藝大美術館に収蔵された藤田の日記資料によれば、1956年に1913年頃作の「古代風俗の女ギリシヤ神代」に証明を入れたという。本作こそがこの記述のデッサンではなかろうか。1913年は学生だった藤田が単身渡仏した、まさにその年に当たる。この時期の藤田はルーヴル美術館に足を運び古代ギリシア作品の模写をするなど、日本で受けた美術教育から一歩踏み出して「藤田嗣治の画風」を模索し始めていた。当時の作品の多くが失われており、本作は画家の黎明期の試行と研鑽を物語る貴重な一例と言える。
藤田 嗣治(ふじた つぐはる)
明治19(1886)東京~昭和43(1968)スイス 画家。森鷗外のすすめにより東京美術学校(現:東京芸術大学)西洋画科に入学。黒田清輝に師事。大正2年渡仏し、モディリアーニ、ピカソらと交友。サロン・ドートンヌ、サロン・デ・テュイルリー会員。二科会会員。後、帝国芸術院会員となる。昭和24年の渡仏でフランス国籍を取得。カトリックの洗礼名は「レオナール」。「乳白色の肌」と呼ばれた独特の表情をもつ色彩は西洋画壇で高く評価された。
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