〒104-0061
東京都中央区銀座6-4-8 曽根ビル7F


「顔」
作品解説
本作は瑛九が探求し続けた「眼」のイメージを明快に表す作品の一つです。生涯を通じて様々な媒体を手掛けた瑛九は、版画でありながら「即興的に」描画できるリトグラフと出会って以降、自身の感興をさらに発揮するようになります。画中から観者を不敵に見つめる「眼」は、瑛九自身のようでもあり、画家の美意識と深く結びついた存在であったようです。
瑛九(えいきゅう)
明治44(1911)宮崎~昭和35(1960)東京 写真家、版画家、洋画家。本名、杉田秀夫。日本美術学校洋画科卒業。1930年代、フォト・デッサン、フォト・モンタージュと呼ばれる技法で作品を発表し、初期シュルレアリスム運動の先駆者となる。一方、既成の画壇や公募団体を批判し、表現の自由と独立を掲げたデモクラート美術協会を結成する。戦後は油彩、エッチング、リトグラフを制作し、独自の世界を生み出す。代表作に、作品集『眠りの理由』、コラージュ作品群《レアル》など。
最新カタログ
おすすめ作品