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2005年3月18日
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Vol.40 誤解だらけの絵の値段 その1

□■□■ 「日本美術そうだったのか通信」 Vol.40 発行 有限会社アートオフィスJC・秋華洞 http://aojc.co.jp/  アートオフィスJC http://www.syukado.jp/ おんらいんぎゃらりい秋華洞 現在発行部数1604通(独自配信109 まぐまぐ 1459 melma!36) ------------------------------------------------------------ <本マガジンの説明> 日本美術の鑑賞界のホットニュース、古今国内東西の作家のエピソード、美術業界 裏話など、日本美術をより楽しむための情報をお届けします。 アートオフィスJC・秋華洞提供。 ------------------------------------------------------------ お元気ですか、アートオフィスJC・秋華洞の田中千秋です。 先週のメルマガでもご紹介したように、とあるお宅から分けて頂いた書画の なかには、素晴らしいものがたくさんありました。その中に、堀部安兵衛 (ほりべ・やすべえ)の書状があったことがきっかけで、今、池波正太郎の 『堀部安兵衛』を読んでおります。 参考リンク: ・「そうだったのか通信」先週号 http://k.d.cbz.jp/t/h4vn/40shbdy0b8wthzkw62 ・amazon.com『堀部安兵衛』 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101156808/qid=1111130788/sr=8-2/ref=sr_8_xs_ap_i2_xgl14/249-1203294-5148366 ご存じない方のために申しておきますと、堀部安兵衛は忠臣蔵の物語、あの 「赤穂浪士」の一人でありまして、「高田馬場の決闘」で有名になった人物 です。 さて、史実とどれだけ合っているか、ということは兎も角、面白いですねえ、 この小説は。直木賞、芥川賞の現代小説を追いかけて読むのも良いですが、 こうした娯楽時代小説は、人生の面白さのツボを心得ていて、ウウ、唸らさ れます。面白い。 「決闘」と「討ち入り」で、一躍、ヒーローになる安兵衛ですが、それまで の人生は、情欲と恨みつらみにまみれたミジメな青春があったりして、全く カッコよくないのです。 あー、かっこわるい。情けない。そのかっこわるさ、情けなさがひどく共感 できて、身につまされて、ドキドキする作品です。あなたも、青春、カッコ 悪かったでしょう?(うん、と言って!) そして、「小説」を読むと、<本当>は、どんな人物だったのか、興味がわ いてきます。こんなにドラマチックな人生だったとはチョット思えないので すが、実際はどうだったのでしょうね。 なお、今手元にあるこの書状を当店として「商品」としてお見せするかどう かは、現在検討中です。赤穂浪士ものは、贋物が非常に多いので、慎重に考 えています。 これは非常に良さそうなのですが。。。 ※※※※※※※※※※※※※※※※ 近頃発行のこのメルマガを見直していると、あまりにも誤字の多いのに気づ いて恥ずかしくなります。時間の余裕を持って発行しないとイカン、と反省 しております。 また、私の妻によると、読み方のわかりにくい字も多いとのこと。堂本印象、 三輪晁勢、など当たり前のように作家の名前を並べていますが、このメルマ ガで初めて日本美術の世界に分け入ることを考えると、ちゃんと「どうもと いんしょう」「みわちょうせい」とカナを付けないと不親切かもしれません ね。 今後気を付けまーす。皆様からも何か気が付いたことがあったら教えて下さ いね。ご意見をいただいた方には超豪華粗品(?)を差し上げます...。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今週の新入荷情報 -------------------------------------------------------------------- ■坂本繁二郎『人参畑』(さかもとはんじろう・にんじんばたけ) http://k.d.cbz.jp/t/h4vn/40shddy0b8wthzkw62 九州・久留米が生んだ遅咲きのヒーロー、坂本繁二郎の作品です。 同じく久留米の同級生、青木繁(あおきしげる)が、強烈な光芒を残して早 死にしてしまったのに対して、坂本はゆっくりとゆっくりと開花していきま す。28歳で亡くなった青木から人生のタスキを渡された形で、その才能を静 かに熟成させていくのです。 「能面」や「馬」などの静かな題材を用い、紫や黄褐色の、モノと背景が渾 然となった画面で印象に残る坂本ですが、初期は様々なモチーフや技法を試 みたようです。 梅原竜三郎などと共に二科会創立に参加した1914(大正3)年、32歳の時 に制作した本作は、まさにそうした模索の時期の作品です。 生涯の大半を九州で過ごした坂本ですが、この時期は東京に居たはずですの で、おそらく関東近郊の田園風景に材を得たものでしょうか。 色と形が渾然一体となるまえの、むしろ印象派的タッチを試みた一枚といえ るように思います。 なお、作品は、東京・銀座六丁目、外堀通り(通称:電通通り)沿いの、弊 社アートオフィスJCで御覧になれます。ただし、展覧会への貸し出しなど のケースもございますので、なるべく事前にご連絡下さい。また、スタッフ 出張により御覧いただくことも出来ますのでご遠慮なくお申し付け下さい。 ☆本作は多方面からオファーのある関係で、現在価格を掲載しておりません。 ご関心のある方は、お問い合わせ下さい。 mail: master@syukado.jp TEL: 03-3569-3990 <弊社開廊時間>  平日 10:00-18:00  土曜 10:00-18:00(ただし土曜日は都合により閉める場合がありますので、 事前にご連絡を。)  日曜休廊 ※平日にお越しの方には、当店自慢の美人秘書(?)がお茶をお入れします! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ さてさて、今週の特集です。 いよいよお待ちかね、絵画・美術品の価格についてのお話しです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「絵画・美術品の価格はどのように決まるのか」その1 あるいは 「絵の値段、あんたの考え方は間違っとる!」その1 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今まで、「真贋について(その1?6)」で、書画(絵画)の真贋について、 美術商の立場から見た「考え方」をご紹介してきました。 (そうだったのか通信 バックナンバー 真贋について その1?その6) http://k.d.cbz.jp/t/h4vn/40shedy0b8wthzkw62 http://k.d.cbz.jp/t/h4vn/40shfdy0b8wthzkw62 http://k.d.cbz.jp/t/h4vn/40shgdy0b8wthzkw62 http://k.d.cbz.jp/t/h4vn/40shhdy0b8wthzkw62 http://k.d.cbz.jp/t/h4vn/40shidy0b8wthzkw62 http://k.d.cbz.jp/t/h4vn/40shjdy0b8wthzkw62 これからはいよいよ、絵の価格はどのように決まるのか、について考えてい きたいと思います。 美術品一般、ですと、やや範囲が拡がりすぎますので、ここでは、いわゆる 掛け軸および絵画について、主に考えていきたいと思います。 さて。 美術品の値段は、一般に、専門的で、難しい。 あるいは。 値段はあってないようなもので、一枚の絵が、10万とも100万ともいえ る、訳の分からない世界である。 と、思われているかもしれません。 でも、それは、ちょっと、誤解です。 「難しい」といえば、もちろん「難しい」ですが、原理は、簡単です。 「訳が分からない」ということは、ありません。ちゃんと相場があります。 「訳が分からない」というのは、私が、大根の値段の相場を知らないとか、 大根の卸値の相場を知らない、という事と同じで、常に絵画を買っているコ レクター(大根でいえば、主婦)や、毎日絵画を扱っている、画商(大根で 言えば、八百屋さん)には、ちゃんと売値・卸値の相場観があります。 それで、その「相場」はどのように決まるのか。 私は、簡単な一言で表せると思っています。 それは。 「絵の値段は、<感動>の市場性で決まる。」 もう一度いいます。 「絵の値段は、<感動>の市場性で決まる。」 難しいじゃん、十分に。どこが簡単なのよ。 という、あなたの声が聞こえてきそうです。 しかしですね、この言葉で、世の中の絵の価格を巡る間違った思いこみが霧 が晴れるように解消されるのです。 (・・・・と、画商二年生のくせに思い上がった文面でゴメンナサイ。) しかし、今の時点では私はそのように思っています。たとえば。 「絵の値段は、号数(ごうすう)と比例する。」 世の中、こういう考え方がまかり通っていますが、 これは、多くの場合、間違いです。 もちろん、各種年鑑に「号あたり価格」が掲載されているのも知っています し、デパートや画廊の店頭で「号あたり価格」をお客様に説明していること も知っております。 号あたり幾ら、というのは、「画商と作家」あるいは「画商とお客様」の間 で便宜的に使う目安としてはございます。ハイ、確かに。 けれども、世の中、オークションや業者の交換会、小売りの現場で、号あた り幾ら、という取引がされているか、というとそんなことはありません。 そこで出てくるのが、「感動の市場性」という言葉です。 ようするに、絵はデカイほうが感動するのか?というテーマです。あるいは デカさに比例してひとは感動するのか?という事です。 たとえば、テレビで映画をみるのと、映画館のスクリーンで映画を見るのと、 臨場感や感動は違うかもしれません。 けれども、そのとき、感動は画面の大きさに完全に比例するでしょうか?面 積あたりの涙の量は一定だと言えるのでしょうか? そんなことは無いはずです。 ・・・というところまで来て、次回に続きを書きたいと思いまーす、では皆 様お元気で! (この項、誤記・誤解・曲解・偏見・凡ミスなどありましたら是非ご指摘下さ い。また、感想もお待ちしておりマース!) ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 3/19-21の連休はどこかへ行かれますか? 秋華洞・アートオフィスJCおススメの展覧会を紹介します。 (ただし、東京方面オンリーです。他の地域の方ご免なさい。) ■「川村清雄」を知っていますか?  初公開・加島コレクション展 目黒区美術館(東京・目黒) http://www.mmat.jp/ http://www.mmat.jp/event/kawamura/press.htm ※川村清雄は確か福富太郎さんも蒐集していたように思いますが、和の精神 で描いた油絵といいますか、ちょっと唸らせる出来の世界です。私どもでも 是非扱ってみたい銘柄です。 ■岡倉天心展「日本文化と世界戦略」 ワタリウム美術館(東京・外苑前) http://www.watarium.co.jp/museumcontents.html ※ワタリウム美術館、実は私、行ったことがないのですが、この美術館とし ては異色の展示ではないか、と思います。イベントも盛りだくさんで、面白 そうなので、紹介しておきます。横山大観、菱田春草などの巨星を世に送り 出した怪人・天心をどのような切り口で扱っているのでしょう。 ■川合玉堂と近代日本画展 東武百貨店美術画廊(東京・池袋) http://www.tobu-dept.jp/ikebukuro/event/event.php?kaijyo_kbn=2 川合玉堂など、近代日本画の名品を間近で見られる展覧会です。池袋方面の 方は必見。 (以下はちょっと先ですが。。。) □□春の院展 3/29(火)?4/10(日) 日本橋三越 本館7F 元祖岡倉天心・大観から続くところの日本美術院の、おなじみ春の院展です。 何故かウェブサイトはないようですが、入場無料とのことですので、お気軽 に寄られてみてはどうでしょう。 ************************************************************************ このメールへの返信で私に届きます。 あるいはこちら⇒chiaki-magazine@aojc.co.jp 投稿いただいたメールは、本メルマガに掲載する場合があります。(勿論事 前にご承諾を得てからの掲載になります。) ************************************************************************ 最後までお読み頂き有り難うございました。 ------------------------------------------------------------ ★★「おんらいんぎゃらりい秋華洞」美しい展示が好評です! http://www.syukado.jp/ ☆★「秋華洞・丁稚ログ」新米美術商の赤裸々な日々 http://blog.livedoor.jp/syukado 美術品無料査定・買取致します。 http://aojc.co.jp/buy/index.html ☆☆「カタログ誌 秋華洞 秋号」無料配布中 http://aojc.co.jp/contact/catalog.cgi 「書画・絵画鑑定マニュアル」ご請求はこちら(あともう少し、1ヶ月くら いでしょうか。) http://aojc.co.jp/kantei/index.cgi ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発行 有限会社アートオフィスJC  http://aojc.co.jp/ TEL 03-3569-3620 東京都中央区銀座6-4-8 曽根ビル7F 代表取締役 田中自知郎・田中千秋 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ アートオフィスJC・秋華洞のご案内 主に日本の美術品・古美術品を中心に、幅広く取り扱っております。  近代絵画・現代絵画を軸とし、さらに、鎌倉・室町時代より、現代に至る まで、あらゆる分野で活躍した画家・高僧・武将・文人・歌人・俳人の手に よる絵画・書蹟、時代屏風、絵巻、古文書、古写本、古版本、稀覯本(きこ うぼん)を専門とし、その他、彫刻、工芸品、茶道具など、多岐にわたって 対応致します。  弊社は平成15年に設立、平成16年に開店致しましたが、50年近く美術業界 で活躍した代表・田中自知郎が息子・田中千秋と共に新たに設立致しました。 (代表プロフィールは↓) http://aojc.co.jp/corp/profile/index.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◎ご意見、お問い合わせは、→ info@aojc.co.jp (このメールへご返信下さい!) ◎バックナンバーはこちら → http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000138331 ◎独自配信システムでのマガジン登録、変更、解除→ http://www.syukado.jp/jp/mailmag/ ※本メールマガジン独自配信分はコンビーズメールの配信システムを利用し ています。独自配信分をご利用の方には、入荷速報などをお届けする予定で す。 http://www.combzmail.jp/ コンビーズメール まぐまぐでの登録・解除→http://www.mag2.com/m/0000138331.htm melmaでの登録・解除→http://www.melma.com/mag/70/m00124770/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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2005年3月18日 18:49